ようこそゲストさん

  • 会員限定
  • 2021/06/07 掲載

畳み込みニューラルネットワークとは? 「画像・音声認識」の核となる技術のカラクリ

連載:図でわかる3分間AIキソ講座

記事をお気に入りリストに登録することができます。
近年、「ディープラーニング」が画像認識に強く、画像診断・顔認証・不具合検知など、さまざまな用途に使われているということが広く知られるようになってきました。ただ、その背景にある「ニューラルネットワークのアルゴリズム」についてはそこまで理解されていません。今回は、画像認識におけるディープラーニングの強さを世間に知らしめる一因となったアルゴリズムである「畳み込みニューラルネットワーク」について簡単に解説していきます。

執筆:フリーライター 三津村直貴

執筆:フリーライター 三津村直貴

合同会社Noteip代表。ライター。米国の大学でコンピューターサイエンスを専攻し、卒業後は国内の一部上場企業でIT関連製品の企画・マーケティングなどに従事。退職後はライターとして書籍や記事の執筆、WEBコンテンツの制作に関わっている。人工知能の他に科学・IT・軍事・医療関連のトピックを扱っており、研究機関・大学における研究支援活動も行っている。著書『近未来のコア・テクノロジー(翔泳社)』『図解これだけは知っておきたいAIビジネス入門(成美堂)』、執筆協力『マンガでわかる人工知能(池田書店)』など。

画像
畳み込みニューラルネットワークとは何か?(後ほど詳しく解説します)


畳み込みニューラルネットワークとは

 畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)というのは、人間の視覚神経を参考にしたアルゴリズムである「ネオコグニトロン」というアルゴリズムを多層ニューラルネットワークに応用したアルゴリズムです。

 そもそも、ニューラルネットワーク自体が人間の神経ネットワークを参考につくられたものですが、その中でも「視覚」にフォーカスしたものが、畳み込みニューラルネットワークということになります。「ディープラーニングが画像認識タスクに強い」というのは、主に畳み込みニューラルネットワークの話です。細かく言えば、画像認識が苦手なディープラーニングもあるということです。

 また、畳み込みニューラルネットワークは音声認識にも有効です。現在、広く普及しているディープラーニングの用途の多くが「画像認識」や「音声認識」であることを踏まえると、畳み込みニューラルネットワークさえ理解することができれば、世の中で話題となっているAIのアルゴリズムの基本的な部分は、ほとんど理解できているということになるでしょう。

 では、畳み込みニューラルネットワークは、普通のニューラルネットワークとは何が違うのでしょうか。

画像
「畳み込みニューラルネットワーク」とは?普通のニューラルネットワークとは何が違うのか
(Photo/Getty Images)
 

「畳み込みで特徴を捉える」とは

 畳み込みニューラルネットワークの原型が誕生してからすでに20年以上も経過しているのでさまざまな派生型や発展型が誕生していますが、あらゆる畳み込みニューラルネットワークで共通する重要な要素は「畳み込み」と「プーリング」です。この2つの作業はディープラーニングにおける「特徴を強調して処理する」という点で、大きな役割を果たします。

 ディープラーニングの強みは「特徴を抜き出す」部分にあり、たとえば画像の特徴を1つとっても、あらゆる種類の“特徴”があります。具体的には、直線や曲線といった「線」の特徴、赤や黄色といった「色」の特徴、明るさ・暗さ・色合いの「コントラスト」の特徴、など数え上げたらキリがありません。そして、場合によってはその要素単体でも画像の対象はかなり絞り込まれます。

 そうした特徴を一度にまとめて捉えられれば良いのですが、普通のニューラルネットワークだと、それぞれの特徴がバラバラに現れたり、混ざって平均化されたりしてしまった結果、輪郭が綺麗に取れなかったり、色がぼやけてしまったり、うまく特徴を捉えきれませんでした。そこで、ありとあらゆる特徴を一度に抽出するのではなく、“特徴ごとに”上手に切り分けるようにしようというのが「畳み込み」というわけです。

 1種類の特徴を切り出すだけでも「畳み込み」と呼びますが、畳み込みニューラルネットワークでは複数の特徴に対して、それ以上のニューラルネットワークの層を用意します。複雑な画像認識であればあるほど、抜き出すべき特徴の種類は増えていくので、その分ニューラルネットワークの層が分厚くなることが分かります。

 この畳み込みを何かに例えるならば「似顔絵」ではないでしょうか。似顔絵はその人の顔とはまったく違ったものですが、特徴をうまく捉えていて第三者にもすぐにその人だと分かります。逆に精巧過ぎる絵は本物の顔との微妙な違いが違和感となって現れ、かえって分かりにくくなることがあります。その人を認識するための無駄な情報は徹底的に削ぎ落とし、重要な特徴だけで判断できるようにするのが畳み込みというわけです。

 ただし、似顔絵には特徴をうまく表現するためにテクニックが必要です。これは学習と訓練によって向上させていくしかありません。畳み込みニューラルネットワークも同様で、この特徴を抜き出すテクニックを機械学習によって向上させています。

【次ページ】情報を減らす作業「プーリング」とは

関連タグ

あなたの投稿

関連コンテンツ

PR

処理に失敗しました

人気のタグ

おすすめユーザー

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます