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- 2024/04/04 掲載
「Galaxy S24」の機能まとめ、凄まじき「生成AI」の進化と史上初の○○
連載:デバイス新潮流
4月11日発売の「Galaxy S24」「Galaxy S24 Ultra」とは
スマホではこれまでも音声認識や画像認識、カメラ画質向上などのために機械学習などAI技術が使われてきたが、2024年は特に生成AIの導入に注目が集まっている。
率先して生成AIを搭載しているのがグーグルだ。2023年に登場したPixel 8シリーズでは、写真に写っている人や物を拡大・縮小したり、位置を変更したり削除したりできる「編集マジック」が利用可能だ。移動や削除でなくなった部分は、生成AI技術によって元の写真に自然に溶け込むような補正がなされる。
2月末に開催された世界最大の通信業界イベント「MWC Barcelona 2024」でも、AIがキーワードの1つになっていた。ネットワークや端末にAIを組み込む流れは、さらに進みそうだ。特にユーザーに直接関わってくるのが、AIによって端末がどう便利になるか。Pixelはもとより、スマホメーカーはスマホのAI活用に頭をひねってくるだろう。
4月11日に日本での発売が決定した「Galaxy S24」「Galaxy S24 Ultra」はAIフォンと銘打たれ、AIによる各種便利機能が利用できる。搭載されるAI技術はオンデバイスAIとクラウドベースAIのハイブリッド型で、サムスン電子は「Galaxy AI」と名付けている。中でも独自技術のオンデバイスAIは、インターネットを介することなく使用できるため、プライバシー情報の流出を防ぐ。
Galaxy AIの通訳・翻訳機能「リアルタイム通訳」
具体的に、Galaxy AIでどんな機能が使えるのかを紹介しよう。1つは通話での通訳・翻訳機能「リアルタイム通訳」だ。標準搭載の電話アプリで外国人と会話ができる。たとえばレストランの予約をしたいときに、普通に日本語で話しても相手には現地の言葉に翻訳された音声が聞こえる。また、音声で発するだけでなく、相手が話した内容をテキストで画面に表示する。日本語や英語のほか、韓国語、中国語、スペイン語など世界13カ国語に対応する。
サムスン電子によると、この機能はAIが音声認識エンジンと機械翻訳エンジン、音声合成エンジンを用いて即時に言語を翻訳し、音声変換させているという。これらはサムスン電子独自のオンデバイスAIによって行われているため、セキュリティ面も安心。今後も日本語開発を強化していくという。
海外旅行で買い物やタクシーの利用時など、対面で話す場合に使える通訳機能もある。Wi-Fiやモバイルデータ通信を必要としないため、飛行機の中でも利用が可能だ。飲食店の接客で日本に訪れる海外旅行者に対しても活用できるだろう。
メッセージアプリでも翻訳機能を利用できる。従来Samsungキーボードを使用すればリアルタイムで翻訳ができたが、今後はLINEやInstagramなどの対応アプリでも利用できるようになるという。
Samsungキーボードでちょっと面白いのが、TPOに合わせてAIが文章のスタイルを変換してくれる機能。文字を入力後、スタイルを選ぶと、友だちと会話しているときは気さくでカジュアルな感じに、SNSに投稿するときは自動でハッシュタグを生成、ビジネス会話なら敬語を使った話し方、といった感じで提案してくれる。
ボイスレコーダーに文字起こし、翻訳、要約機能を搭載
会議の議事録を作るときに活躍しそうなのが「レコーディングアシスト」。Galaxyのボイスレコーダーアプリには録音した音声を文字起こしする機能があるが、これまでは10分間だけだった。その時間制限がなくなるとともに、外国語の翻訳機能や内容の要約機能も備わる。また、内蔵のペンで手書き入力できることが特徴のGalaxy S24 Ultraの「ノート」アプリにもAIによるアシスト機能が加わった。手書きしたメモをテキスト化して箇条書きに整えたり、文章を段落ごとにまとめて見出しを付けたり、後からメモを見つけやすいよう、表紙カバーのデザインを生成することができるようになった。
さらに、海外のWebサイトをAIが翻訳し、さらに要約をまとめる機能も。電車内で海外ニュースも楽に読めるようになるだろう。
Google Pixelですでに導入されている「囲って検索」にも対応する。気になるもの、場所、人などが表示された画面でホームボタンを長押しし、それらを丸で囲むだけで関連情報が表示される。AIは追加の質問にも回答してくれるので、さらに深い情報を得ることが可能だ。 【次ページ】Galaxy史上最も○○、S23シリーズから大きく進化した点
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