- 2025/12/04 掲載
【Copilot】エージェント「神アプデ6選」、アプリ開発・リサーチ・SharePointが超進化(2/3)
連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術
【情報収集・分析】利便性が劇的に変わる「3つの神アプデ」
2025年6月にMicrosoft 365 Copilotユーザーに提供が開始されたリサーチツールエージェントは、業務で行う情報収集や分析を大幅に効率化してくれる機能です。その利便性の高さに多くのユーザーが利用しています。そしてさらに使いやすく、より広い範囲の情報をターゲットに調査できるようになるアップデートが発表されました。ここでは主な3つのアップデートについて紹介します。■ソースの絞り込み
リサーチツールエージェントが調査の際に参照するデータソースを、ユーザーが管理・選択できるようになりました。「インターネットの情報は不要」「社内の特定のSharePointサイトを参照」「メールの情報を含む」など、必要なソースに絞った情報収集をリサーチツールに依頼することができます。
■コンピューターの操作
リサーチツールエージェントに追加される「コンピューターの操作(Computer Use)」機能では、エージェントの仮想デスクトップ環境を活用し、ユーザーの操作介入を前提に、より広範囲な情報を収集できるようになります。
従来のリサーチ機能では、社外情報はインターネット上に公開されているものに限られていました。ですが、ユーザーがエージェントの代わりにログイン操作を行うことで、認証が必要な情報にもアクセスできるようになります。
これによってリサーチツールエージェントは公開情報だけでなく、ユーザーが許可した範囲の非公開情報も調査対象に含めることができ、レポートの質向上や利用シーンが大きく広がることが期待されます。たとえば、調査会社にログインした後、AIが指定のレポートの中から必要な情報を抽出、自身が作成しているレポートや資料などに自動で組み込んでくれる、といった具合です。
■Claudeの統合
リサーチツールエージェントは、これまでOpenAIのAIモデルを利用していましたが、新たにアンソロピックのClaudeも利用できるようになりました。Claudeは、長文や複雑な情報を整理し、分かりやすく伝えることを得意としています。
複数の情報を収集し、それをレポートとしてまとめるというリサーチツールエージェントの役割において、最適な特徴を備えたAIモデルと言えるでしょう。さらに、根拠を示しながらレポートを作成するため、内容の確認や納得感のある判断がしやすくなります。
一方で、管理面での注意が必要です。Claudeはマイクロソフトの環境外で動作するため、Claudeを利用する場合、リサーチツールエージェントが収集した社内データを含む情報の取り扱いについては、アンソロピックの利用規約が適用されます。そのため、現時点ではIT部門などの管理者によるオプトイン設定が必要です。
マイクロソフトがマルチAIモデル戦略を進める中で、企業の管理者は、それぞれのAIモデルにおけるデータの流れや利用規約を確認し、管理方針を検討する必要があります。こうした対応は、管理者の負担を増やす可能性があるため、今後の動向にも注意が必要です。 【次ページ】【SharePoint】長年の課題がついに解消される
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