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  • 2016/02/05

ドローン活用元年、始まる。宅配、監視、防災まで広がる自治体の活用トレンド

小型無人機のドローンを使っておいしいコメを作ろう、ドローンを防災活動に役立てよう―。地方自治体の注目が今、「空の産業革命」ともてはやされるドローンに集まっている。政府の国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)は2015年末、千葉県千葉市と広島県、愛媛県今治市を地域限定で規制緩和する国家戦略特区に指定、ドローンを使った宅配サービスや橋の保守点検がスタートすることになった。ひと足早く特区に指定されている秋田県仙北市も、ドローンの実証実験地に選ばれている。このほか、ドローンの農業、防災分野での活用に期待する自治体が続出し、今年は自治体による「ドローン活用元年」になりそうだ。

政治ジャーナリスト 高田 泰(たかだ たい)

政治ジャーナリスト 高田 泰(たかだ たい)

1959年、徳島県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。地方新聞社で文化部、地方部、社会部、政経部記者、デスクを歴任したあと、編集委員を務め、吉野川第十堰問題や明石海峡大橋の開通、平成の市町村大合併、年間企画記事、こども新聞、郷土の歴史記事などを担当した。現在は政治ジャーナリストとして活動している。徳島県在住。

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2016年、ドローンの活用は地方自治体にも広がる

国内市場規模は2030年に1,000億円以上

 ドローンとはGPS(全地球測位システム)を搭載し、コンピューター制御で自律飛行する小型無人機を指す。人間の無線操縦で飛行するラジコンヘリとの違いは、自律飛行できるかどうかにある。もともとは米国で軍事用として開発が進み、イラク戦争にも投入された。

 ドローン業界の世界3強とされるのが、米国の3D Robitics社、フランスのParrot社、中国のDJI社。このほか、米国のアマゾン社、CNN社、ドイツのテレコム社なども乗り出してきた。日本企業もここ1、2年で参入が急増している。

 米国の国際無人機協会によると、ドローンの市場規模は2025年までに米国だけで820億ドル(約10兆円)になり、10万人以上の雇用を生むと予測している。日経BPクリーンテック研究所(東京)の推計では、国内の業務用市場は2015年で約30億円だが、2030年には1,000億円を超すという。

幕張新都心で宅配サービスが開始、今治市は橋の保守点検に活用意欲を見せる

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 内閣府地方創生推進室によると、国家戦略特区に指定された千葉市では、東京湾に面した幕張新都心のマンション周辺に集積所を設け、ドローンで近くの物流倉庫から川や海の上を通って宅配荷物を運ぶ。この計画にはアマゾン社も参入予定で、3年以内の事業化を目指している。

 さらに、幕張地区の薬局からマンションのベランダに、ドローンを使って薬や日用品を配達する計画もある。ドローンは航空法で人口密集地帯の飛行を禁止され、目視で飛行監視することが求められているが、これらの規制を緩める。

 広島県と今治市はドローンを本州四国連絡道路のしまなみ海道(西瀬戸自動車道)保守点検に活用する計画だ。しまなみ海道は来島海峡大橋、大三島橋、新尾道大橋など海峡にかかる合計7本の橋がある。

 これまでは管理する本州四国連絡高速道路会社(神戸市)が主に目視で保守点検していたが、ドローンを使えば手間と時間を大幅に削減できる。今治市企画課は「市内には保守点検が必要な橋が他にもある。それらの点検にもドローンを活用したい」と期待を込める。

【次ページ】地方自治体のドローン活用と法整備

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