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  • 2016/03/07 掲載

ドローンのDJIが新製品Phantom 4を発表、3D映像を認識して自律学習 MS西脇氏も登壇

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ドローンの製造・販売で知られる中国企業DJI。その日本支社DJI JAPANが3日、製品発表会を行った。今回の目玉は、新製品Phantom 4。昨年12月の航空法の改正から、アマゾンの野心的な利用まで、何かと話題になるドローン。DJIが新たにリリースしたPhantom 4は、ドローンのどんな可能性を拓くのか。DJI JAPAN 代表取締役 呉稲(ご とう)氏の製品解説と、日本マイクロソフト エバンジェリスト 西脇資哲氏、ORSO CEO 坂本義親氏を交えたパネルディスカッションから紐解きたい。
(執筆:編集部 佐藤 友理)

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Phantom 4を持つDJI JAPAN 代表取締役 呉韜氏

創業10年の集大成、Phantom 4のスピードと安定性

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 2006年創業のDJIは、今年で創業10年目となる。呉氏は、カントの「すべての知識は知覚から」という言葉を引いて、同社がこの10年間で「知覚を得る手段を提供してきた」と振り返った。

 その記念すべき節目に発売されたPhantom 4は、「プロレベルのスペックでありながら、一般ユーザー向け」という位置づけだ。

 まず目立つのはスピードだ。最高時速は72km。同社のPhantomシリーズ最速となる。ドローンの知見のあるユーザーには、「スポーツモード」が用意されている。同モードでは、レースなども楽しめるほか、機体を通常よりも早く上昇・下降・移動させ、撮影することができ、今までは追いつけなかった移動物も撮影できるようになる。

 同製品の機体の下部には「ビジョンポジショニングシステム」という安全飛行システムが採用されている。2つのステレオカメラを搭載し、超音波センサーで補充されている。ステレオカメラは、床面の三次元情報を計測し、機体の位置を安定させる。ビジョンポジショニングシステムでは、活動範囲は10メートル。GPSのない場所でも安定した飛行が可能だ。

 本製品は次世代の制御システムを導入した。機体の姿勢を制御する慣性計測装置(Inertial Measurement Unit、通称IMU)と、機体の向きを計測するコンパスの二重の制御だ。この2つで、より優れた安定性を提供するという。

 呉氏は、カメラとジンバルについても言及した。

「ジンバルというのは、飛行時に安定した映像を撮るための装置です。Phantom 4のジンバルでは、振動を吸収する部分、姿勢を保持する部分も新しくなっています。また、最新の振動吸収装置を導入し、ジンバルをコンパクト化し、軽量化もできました」(呉氏)

 ジンバルのコンパクト化で空いたスペースには、大容量バッテリーが搭載された。その結果、飛行時間はPhantomシリーズ最長の28分となった。

【次ページ】Phantom 4でDJIが目指すものとは?

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