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  • 2018/10/18

ピョートルさんが“おっさん”に教える「幸せになるためのたった1つの方法」

ピョートル氏xベイリー氏対談(前編)

グーグルやモルガン・スタンレーなどで人材開発を担当し、『働き方改革による「自己実現」』『Google流 疲れない働き方』『ニューエリート』など数多くの著書を持つピョートル・フェリークス・グジバチ氏。同氏は3年前に独立し、未来創造企業プロノイア・グループを設立してから、組織開発の一貫で海外からの有識者を招いたワークショップやセミナーに力を入れている。今回は米国より女性リーダー向けコーチングの世界的な専門家であるマリア・ベイリー氏を招聘。そこで両氏が考える「おっさんとダイバーシティの関係」を聞いてきた。

聞き手・執筆:編集部 佐藤友理、構成:編集部 松尾慎司

聞き手・執筆:編集部 佐藤友理、構成:編集部 松尾慎司

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プロノイア・グループ 代表取締役 モティファイ 取締役 チーフHRサイエンティストピョートル・フェリークス・グジバチ氏(左)とコーチングの専門家マリア・ベイリー氏(右)
後編はこちら(この記事は前編です)


ダイバーシティで突きつけられる「問い」

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──日本ではダイバーシティが盛んに叫ばれていますが、なかなか進みません。この背景には経営層、管理職に男性が多いことなどが挙げられます。

ベイリー氏:ダイバーシティを進める上で、男性、特に肩書きや過去の成功体験だけにとらわれた経営層に問わなければならないことがあります。「ダイバーシティに向き合う勇気はありますか」「自分たちとは違う意見に向き合う覚悟はありますか」という問いです。

ピョートル氏:日本語では40代以上の男性を「おっさん」と呼びます。ですが、ダイバーシティという文脈では、「40代以上の男性=おっさん」ではなく、「肩書きや過去の成功体験だけにとらわれた男性=おっさん」と考えたほうがいいでしょう。40代以上の男性でも、肩書や過去にとらわれない、イノベーティブな人たちはいます。彼らに「おっさん」という言葉は合いませんね。

ベイリー氏:日本語にはそんな便利な言葉があるんですね(笑)。では今日は、「肩書きや過去の成功体験だけにとらわれた男性=おっさん」ということでお話ししていきましょう。

 敢えてこの言葉を使うなら「おっさん」になればなるほど、自分たちと違う意見に向き合うことは簡単なことではありません。

──ダイバーシティといったとき、外国語が堪能だとか、スキルの多様性は歓迎されますが、子どもがいたり妊娠している人、心や体に配慮が必要な人の多様性は歓迎されません。また、女性の管理職を増やす動きも鈍いままです。

ベイリー氏:たとえば、ここに一人男性がいるとします。この男性はハンマーです。そして会社は3つのハンマーと1本のレンチが必要だといいます。ここで一人の女性が登場します。彼女はいうなればプラス・ドライバーです。しかし、会社は彼女にハンマーのようになることを期待します。

 もちろん仕事には、与えられた役割をこなされなければならない要素があります。でも会社により良い結果をもたらすのはハンマーだけではありません。想定になかったプラス・ドライバーが劇的に良い結果をもたらすことだってあるでしょう。プラス・ドライバーはハンマーにできないことができるのです。

 そして次なる問いは(管理職にいるおっさんに)その可能性が見えているのかどうかということです。

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おっさんは自分の人生をどうするのだろうか

ピョートル氏:グーグルやモルガン・スタンレーがダイバーシティに取り組んだ際、まず最初に重要なのは「数をそろえる」ことでした。たとえば女性、アフリカ系アメリカ人、外国人などのマイノリティの人数を一定にそろえることからダイバーシティが始まりました。そして、その次に「多様性をどう活かすかを考える」というフェーズに入ります。

 多様性とは「めんどくさい」ものです。自分と違う人と話すのはとても難しいことだからです。だからこそ、制度で片付けるのではなく、こだわり持って丁寧につくりこむ必要があります

「おっさん」はつらいよ

──社内の男性が若者や女性、マイノリティからの自分に対する意見に耳を傾けられないのはなぜでしょうか?

ピョートル氏:私が考える日本のダイバーシティの最大の問題は男性で、特におっさんをどうするかが問題です。一方で、日本では会社の重役にでもなっていなければ、50~60代の男性が日本の中で尊厳を保つことが難しくなっています。

 日本の組織には出世コースとそうでないコースがあります。そうすると何が起きるのか。顔も知らないような人間が自分の給料を決める。顔も知らないような人が自分を出世コースに乗せるかどうかを決める。顔も知らないような人が、自分が将来成功するかどうかを決めるわけです。

 そして一度出世コースを外れてしまったら窓際族として、形骸化されたポジションで残りのキャリアを過ごすのです。

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ピョートル氏はこれまでも数々のインタビューで日本のおっさんの在り方に言及してきた

 こうした男性たちが悲しい顔をして満員電車に乗っています。何十年も働いて、あるのか無いのか分からないような肩書で終わってしまう。そして家に帰る。家に帰れば近所の旦那さんのほうが家庭で高い地位を保っています。

 さらに追い打ちをかけているのが今の働き方改革です。残業時間が少なくなった人も多いわけですが、出世コースを外れた人たちの帰宅時間も早まるわけです。でも自分の家に彼らの居場所はあるのでしょうか?

【次ページ】「おっさん」は自分の人生をどう歩むべきなのか

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