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  • 2019/01/24

HCIは“主流”になるか、NutanixとMS、AWSが火花を散らすワケ

松岡功「ITキーワードの核心」:第7回

本連載では、ITトレンドから毎回ホットなキーワードを取り上げ、その最新動向とともに筆者なりのインサイト(洞察)や見解を述べたい。第7回目に取り上げるキーワードは、急成長を遂げている「HCI(ハイパーコンバージドインフラ)」。今回の主題は「HCIはハイブリッドクラウド基盤の主流になるか」である。

ジャーナリスト 松岡 功

ジャーナリスト 松岡 功

フリージャーナリストとして「ビジネス」「マネジメント」「IT」の3分野をテーマに、複数のメディアで多様な見方を提供する記事を執筆している。電波新聞社、日刊工業新聞社などで記者およびITビジネス系月刊誌の編集長を歴任後、フリーに。危機管理コンサルティング会社が行うメディアトレーニングのアドバイザーも務める。主な著書に『サン・マイクロシステムズの戦略』(日刊工業新聞社、共著)、『新企業集団・NECグループ』(日本実業出版社)、『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(日刊工業新聞社、共著)など。1957年8月生まれ、大阪府出身。

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「HCI」はなぜ急成長しているのか
(©Connect world - Fotolia)

中堅・中小企業のITインフラとして有力なHCI

 「HCIは予想を上回ってよく売れている」――。2018年来、HCIを提供するベンダー各社から、一様にこんな声を聞く。HCIとは、サーバ、ストレージ、ネットワーク機能を1つの筐体に集約した統合システムのことだ。

 IDC Japanによると、HCIは運用管理の効率化、スモールスタートと拡張性、迅速な導入といったメリットが国内でも定着し、市場は急成長を遂げている。当初はVDI(仮想デスクトップインフラ)としての利用が多かったが、最近ではサーバ仮想化環境向けのインフラ投資における主要な選択肢の1つになったという。

 同社が先頃発表した国内HCI市場の予測によると、2018年の支出額は255億7000万円の見込み。これが2022年には459億9300万円になり、2017~2022年の年平均成長率は23.9%と予測している。

 仮想化環境において顕在化した課題の解決に加え、デジタルトランスフォーメーションに伴うITインフラの俊敏性や柔軟性の向上、マルチクラウド環境でのITインフラ管理を統合する“ハイブリッドクラウド”の実現に対するニーズを背景に、今後も高成長が続くと見ている(図1)。

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図1:国内HCI市場の予測
(出典:IDC Japan)

 では、ユーザーの動向はどうか。ノークリサーチが先頃、年商500億円未満の中堅・中小企業におけるHCIの活用状況と用途について調査した結果によると、活用状況は図2のようになり、「導入済み」「導入を計画/予定」「導入を検討」の合計は回答企業全体の31.8%を占めた。

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図2:HCIの活用状況(年商500億円未満全体)
(出典:ノークリサーチ 報道発表)

 また、用途については図3の通り、基幹系や情報系といった主要な業務システムとしての利用が多く挙げられていることが分かった。

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図3:導入済みまたは導入を予定/検討しているHCIの用途(複数回答可、年商500億円未満全体)
(出典:ノークリサーチ 報道発表)

 同社はこうした結果から、HCIは単なる「サーバ仮想化におけるSAN(ストレージエリアネットワーク)の代替手段」ではなく、「サーバリソースにおける柔軟性や伸縮性をシンプルなオンプレミス環境で実現する手段」と捉える必要があると指摘。

 そうした視点に立った場合、HCI導入/運用のノウハウがさらに蓄積し、サーバハードウェアやHCI基盤ソフトウェアの価格が下がっていけば、HCIは中堅・中小企業のサーバ環境における「オンプレミスか、クラウドか?」の選択にも少なからず影響を与える可能性がある、との見解を示した。

 この見解はすなわち、オンプレミスとクラウドを連携させた“ハイブリッドクラウド”向けに適したHCIが、中堅・中小企業のITインフラの選択肢として有力であることを示唆している。

【次ページ】NutanixとMicrosoftの基盤ソフト競争にAWSが参戦

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