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  • 2019/02/13

インド保険市場はあと1年で2,800億ドル規模に突入、背景にある「モディケア」とは?

13億の人口を抱えるインドでは、いま健康保険行政が進歩しようとしている。「新たなるインド2022」へ向けた全国的な保険政策「モディケア」が導入され、インドの健康産業に対する世界の目を一変させることが期待されている。これに伴い、インドの保険市場は2020年までには2,800億ドル規模に拡大し、指折りの高成長産業の1つになると目されている。現地コンサルタントの目から、インドの健康保険政策を解説する。

エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー、大塚賢二

エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー、大塚賢二

ガガン・パラシャー

IILM卒。財務分析、投資コンサルティング、ビジネス調査の経験を経てBig4系列で法人事業コンサルティングに従事。その後X-Ciel Consulting Pvt. Ltd.を立ち上げ、エクシール・エフ・エー・コンサルティングに参画。インド北部ノイダで活躍中の気鋭のコンサルタント。


大塚賢二

東京大学法学部卒。金融機関、Big4系列コンサルティングファーム勤務等を経て現在、株式会社ファルチザンの代表を務める。中小企業の海外進出、金融機関の経営管理・内部統制の支援に注力。エクシール・エフ・エー・コンサルティングではガガン・パラシャーとともに中小、ベンチャー企業のアジア進出を支援。

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5億人が加入するインドの健康保険「モディケア」が注目を集めている
(© sebra - Fotolia)

国民の8割が健康保険に未加入のインド

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 インド政府がGDPの約1.25%を投じて対応しているにもかかわらず、健康保険はそれに見合った十分なものではない。医療上必要な出費は年間で家計の半分を占めるほどで、その結果、毎年5500万~6000万人前後の国民が貧困に陥っている。特に入院の負担が大きい。インドがイギリスから独立して70年が経とうというのに、国民の80%が正規の健康保険に加入していない状態だ。

 しかし、モディ首相はこの難題に取り組み、困難な政策を実行に移して実績を上げつつある。インド政府肝いりの国家健康保護スキーム「アユシュマン・バラート」は、国民に対し質の高い健康保険を広範に保証しようとする政策だ。貧困層にも経済的負担を負わせることなく、健康保険の形でしっかりした金銭面での支援を提供するこの計画は、「モディケア」とも呼ばれている。

打開策「モディケア」とは

 モディケアの加入人数は5億人に上る。これは、おおむねEUの人口に匹敵し、米国、カナダ、メキシコの人口の合計とほぼ同じだ。加入1世帯あたり毎年50万ルピー(約76万円)が中央政府と州政府によって支払われる。

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インドの健康保険制度の新旧比較

 対象とされる疾病は、がんや心臓疾患のような重篤なものも含め1354種を数える。民間の医療機関も政策に加わっており、現時点で1万3000を超える医療機関が加盟している。

 50万ルピーの付保範囲は、入院前及び入院後にかかった費用に及ぶこととされている。既往の疾病も追加的に付保される。モディケアの詳細な情報は、14555をダイヤルするだけで得ることができる。共同サービスセンターに問い合わせてもよい。

【次ページ】モディケアの課題と今後の展開

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