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  • 2019/05/09

“世界のIT人材の母”インドが歩む「ブロックチェーン帝国」への道

世界中にIT人材を輩出する大国、インド。さまざまな分野で応用が期待されているブロックチェーンに対し、その豊富な人材を投入して技術の活用に野心を抱いている。インドにおける最新の試みや今後の展望につき、ブロックチェーンの基本を含め広範に解説する。

エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー、大塚賢二

エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー、大塚賢二

ガガン・パラシャー

IILM卒。財務分析、投資コンサルティング、ビジネス調査の経験を経てBig4系列で法人事業コンサルティングに従事。その後X-Ciel Consulting Pvt. Ltd.を立ち上げ、エクシール・エフ・エー・コンサルティングに参画。インド北部ノイダで活躍中の気鋭のコンサルタント。


大塚賢二

東京大学法学部卒。金融機関、Big4系列コンサルティングファーム勤務等を経て現在、株式会社ファルチザンの代表を務める。中小企業の海外進出、金融機関の経営管理・内部統制の支援に注力。エクシール・エフ・エー・コンサルティングではガガン・パラシャーとともに中小、ベンチャー企業のアジア進出を支援。

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世界中にIT人材を輩出するインド、そのブロックチェーン周辺事情は?
(Photo/Getty Images)

ブロックチェーンって何?

 ブロックチェーン技術とは、ブロックで構成される分散ネットワークである。「ブロック」とは、暗号化ないしセキュリティ対応がされた形で情報を保有する、記録のかたまりをいう。

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 取引の一方の当事者がブロックを作ることでプロセスが開始される。このブロックは、インターネット上に分散して接続された無数のコンピューターで認証される。認証されたブロックはインターネット上で蓄積されたチェーン(すでに認証されたブロックのつながり)に追加され、固有の履歴を持った記録を作り出す。これらの一連のプロセスは、分散型台帳として、インターネット上に分散して接続された無数のコンピューターで共有される。

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 1つのレコードを偽造するにはチェーン全体を偽造しなければならない仕組みになっているため、偽造は実質的に不可能とされる。こうした仕組みは、ビットコインでは送金に利用されているが、他にもさまざまな場面で活用できる。

 ブロックチェーンの名を広めたのは、暗号通貨のなかでもよく知られるビットコインだ。暗号通貨は、その匿名性や取扱規制の未整備を背景に、パラレル・エコノミー(ここでは、法定通貨を主要な決済手段としないもう1つの経済圏をいう) で広く導入された。

 しかし、匿名性は、送金実行者が分かりにくいことにより脱税やマネーロンダリングの温床になりはしないかという懸念を呼んでいる。また、規制の未整備は、値動きの激しさや法的位置づけの不明確さにつながり、暗号通貨の将来の資産価値に対する不安を招いているという問題点も指摘されている。

 これらを原因として、暗号通貨は多くの国でバッシングに直面した。バッシングを受けた暗号通貨を代表するビットコインに利用されている技術がブロックチェーンであるということで、ブロックチェーンという用語そのものが暗号通貨と同義語とみなされ、その評判を落とした。

ブロックチェーンの仕組み

 ブロックチェーン技術はそのセキュリティの堅固さで知られており、暗号通貨はすべて、ブロックチェーンに基づいている。

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ブロックチェーンによる送金の仕組みを図解

 ブロックチェーン技術は、デジタル情報を「コピーする」のではなく「分散させる」ことで、インターネットの新しいタイプの基盤を生み出したといえる。もともとデジタル通貨ビットコインのために考案された技術コミュニティは、いまやその他の利用可能性を見出している。

 ブロックチェーンに取引コストはかからない(インフラ費用はかかる)。ブロックチェーンは、まったく自動的かつ安全に情報を受け渡せる、シンプルだが画期的な手法である。

 しかし、技術面での認知度が広がり金融以外のさまざまな業界で実績を残した結果、ブロックチェーンは息を吹き返しつつある。

【次ページ】インドでのブロックチェーンの注目業界は医薬品、化学肥料、銀行

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