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- 2021/03/13 掲載
「必ず結果を出したい」新人リーダーが自問自答すべき“5つの質問”
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社NTTドコモを経て、ジェイコムホールディングス株式会社のジェイコム株式会社(現:ライク株式会社)で取締役営業副本部長などを歴任。 2013年、「識学」という考え方に出会い独立。識学講師として、数々の企業の業績アップに貢献。 2015年、識学を1日でも早く社会に広めるために株式会社識学を設立。 人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。2019年、創業からわずか3年11カ月でマザーズ上場を果たす。2021年1月現在、約2000社の導入実績がある。 主な著書に『伸びる会社は「これ」をやらない!』(すばる舎)などがある。
リーダーはいかなるときも「個人的な感情」を横に置け
私の前職での失敗、その原因は「感情」でした。感情は、マネジメントを邪魔します。マネジメントは国語ではなく数学です。数学の問題を感情的に解く人はいません。「1+1=2、だけれど、3が好きだから、解答は3だ」などと言う人はいません。公式に当てはめていけばいいだけです。
マネジメントで、同一の「公式」を全員が理解しておかないと、どういうことが起こるでしょうか。
「1と1を足したら、どうなるんでしたっけ?」
「1+1=10、っていう人もいるし、私は2だと思っていたけど、別の人は、1+1=1だと思っているらしい」
公式が曖昧な組織では、それぞれ独自の考えの答え合わせが頻繁に起こります。コミュニケーションによるすり合わせばかりして、各自の仕事が遅れるのです。
しかし、こういう話をすると必ず、「非人間的だ」「なんか冷たくてイヤだ」と言われます。「感情を横に置く」という言葉そのものが感情を揺さぶってしまうのです。
ただ、こう考えてみてください。
国語的な、一見「人間的」なマネジメントをしたとしましょう。それにより、成果が出ずに雇用が維持できなくなったらどうでしょう。部下たちはスキルが身につかず、他の仕事や会社で通用しなくなったらどうでしょう。
そのほうがよっぽど「非人間的で冷たい」のではないでしょうか。別に、「無感情なロボットのようになれ」と言っているわけではありません。仮面をかぶることは、「ただ冷たく厳しくしろ」という意味ではないのです。
「モチベーション」という病に惑わされるな
諸悪の根源は、「モチベーション」という言葉です。部下たちの様子を見て、やる気を出させてあげたり、頑張る理由を与えたり、つねに「モチベーション」のことを考えてしまうと、リーダーは失敗します。結果を出せない部下が、「モチベーションが上がらないんですよね」と言い訳ができる状況をつくってしまったら、そのチームは終わりです。リーダーは、絶対にその状況をつくらないようにマネジメントしないといけません。
ですから、ここでは、「モチベーション」という言葉を使いません。リーダーシップ論には必ず出てくる概念ですが、ここでは、それをハッキリと否定します。
リーダーの役割は、部下たちのモチベーションを上げることではなく、成長させることです。人間の意識構造を知れば、どのような誤解が生まれるか、どうすれば誤解を回避でき、部下たちが行動し、成長していくかを知ることができます。
それではここで、リーダーになる準備をしましょう。次のページでは、5つの質問を用意しました。今後、リーダーとして多くの葛藤が生じるかもしれません。そんなときに、この5つの質問を自らに問いかけてください。
【次ページ】プレーヤーから頭を切り替える5つの質問
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