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  • 2014/07/24

アリババ ジャック・マー会長の「The Alibaba Way」 今後はDT活用したC2Bモデルへ

1999年、中国の浙江省杭州市でジャック・マー氏によって設立されたアリババグループ。B2B/B2C/C2Cのオンライン取引プラットフォームや決済サービスなどを提供し、2013年にはインターネット金融の分野にも進出した。現在は中国全土に加え、インドや日本、米国など世界70か国の拠点に2万4000名以上の社員を有する企業にまで成長した。2014年には米国への上場も決まったが、その新規株式公開(IPO)の規模は2012年のフェイスブックを上回る可能性もある。同社設立から上場までの15年間、アリババはどのようなビジョンの元にそのビジネスを展開してきたのか。SoftBank World 2014で登壇したアリババグループ 会長のジャック・マー氏が、“The Alibaba Way”について語った。

執筆:レッドオウル 西山 毅

執筆:レッドオウル 西山 毅

レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama

人々の不満を聞くと興奮する。それが自分にとってのチャンスだから

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アリババグループ
会長
ジャック・マー氏
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 マー氏は冒頭、経済環境には浮き沈みがあり、いい時もあれば、悪い時もあると切り出した。

「経済がいい時に大企業が破産することもあれば、不景気の時にビジネスがうまくいく企業もある。私は国の経済がどうかはあまり考えない。肝心なのは“自分の目利き”。自分が世界をちゃんと見ていれば、全世界の商売が手に入る。チャンスは無数にあると思っている」

 マー氏は十数年前、ビル・ゲイツ氏の話を聞いた時、すべてのチャンスを獲られたと意気消沈したという。

「しかしその後も私はずっとビジネスをやってきた。アマゾンが急成長し、イーベイやフェイスブックも出現した。10年、15年経てば、新たな企業が必ず出てくる。だから今、どんなよくないことがあろうと、“自分の今”をしっかりとやることが大切だ」

 元々中学/高校の英語の教師だったマー氏は、「私自身はビジネスマンでも、ITの専門家でもない」と続ける。それがなぜ今、Eコマースの分野で世界に影響を持つ人間になったのか。

「私には“中国でのEコマース”という明確なビジョンがあった。そして将来は必ず今日よりもいいと考えている。今日どれほど問題があろうとも、明日には必ず誰かが解決する。そしてそれを自分が解決すれば、自分自身のチャンスになる。私は人々の不満の声を聞くと興奮する。なぜならそれがチャンスだからだ。社会の問題が大きければ大きいほど、我々のチャンスも大きいということ」

 またマー氏は、思ったことをすぐ実行に移すことも非常に重要だと強調する。

「私は思い付いたことを今すぐ、直ちにやれ、ということを常に言ってきた。考えたことを実行に移す人は1%、しかしその中のさらに1%が直ちに行動を起こす人だ。そうしてこそ、チャンスが生まれる」

アリババが成長したのは中国のビジネス環境が悪かったから

 マー氏はアリババを立ち上げた時、こんなに大きくなるとは思わなかったという。

「しかし今振り返ってみれば、どういう理由でアリババがここまで成長したか、1つ分かることがある。それは中国の元々のビジネス環境が悪かったからだ」

 だからこそ、Eコマースという新しいビジネスの考え方やテクノロジを適用することで、中国のEコマースは大きく発展することができた。これに対して米国では、元々のビジネス環境が非常に整っていた。だからEコマースはまだ米国経済のごく一部を占めるに過ぎない。

 さらにアリババは2013年6月、インターネット金融の世界にも進出し、個人向けMMF(マネー・マーケット・ファンド)の提供を開始、2014年3月時点で世界第4位の資産規模を持つMMFにまで急成長した。

「先の話と同様に、米国では元々金融の環境は整っており、インターネット金融はなかなか広がっていかなかった。しかし中国では金融そのものの環境が悪く、そのおかげでインターネット金融が一気に広まった。我々は運がいい。そして今の時代に感謝している。問題や不満、面倒があるからこそ、チャンスがある」

【次ページ】今後は“データテクノロジをベースにしたC2Bモデル”に移行する

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