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  • 2016/04/22

あなたの競合他社はCXや顧客満足度をどう測定しているのか?

ガートナーでは、顧客体験(カスタマー・エクスペリエンス=CX)の改善のためのプロジェクトで使われるテクノロジーについて、まず何千ものテクノロジーから頻繁に利用されているトップ50を洗い出し、次にユーザー企業の最高顧客責任者にサーベイを行うことでトップ25にまで絞り込んだ。さらにそこから3つの選定基準に基づき、トップ10を導き出した。その選定基準と最終的なトップ10、また各種テクノロジーを提供している実際のベンダーについて、ガートナーリサーチ バイスプレジデント兼最上級アナリストのエド・トンプソン氏が明らかにした。

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カスタマーエクスペリエンス(CX)を改善するテクノロジーとは

カスタマー・エクスぺリエンス・テクノロジーのトップ50

 ガートナーでは、カスタマー・エクスぺリエンスを改善するためのテクノロジーについて、トップ50からトップ25に絞り込むために、ユーザー企業の最高顧客責任者に対して、どんなテクノロジーを使っているかのサーベイを実施した。

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CXプロジェクトで使用されるテクノロジーのトップ50
(出典:ガートナー)


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 「ガートナーカスタマー360サミット2016」で登壇したトンプソン氏は、「その過程で、面白いことが見えてきた」と説明する。

「顧客サービス/サポートやセールスフォースオートメーション(SFA)などが上位に挙がっているが、企業規模別に見た時、中堅クラスの企業では、まさにこれらのテクノロジーがトップに来ている。というのも中堅企業ではそうした技術しか使っていないからだ。これに対して大企業では、顧客サービス/サポートやSFAは中位に位置しており、より数多くのテクノロジーを使っている」

 それではここからトップ10まで、どうやって絞り込んでいくのか。

「そのためにはまず、インパクト、頻度、適用性という3つの選定基準で考える必要がある」

 1つめのインパクトについては、そのテクノロジーを使うことで、実際にカスタマー・エクスぺリエンスが高まるのか、という視点だ。

「要はカスタマー・エクスぺリエンス指標の変化で、たとえば財務上の効果があるのかどうか、あるいは顧客満足度が高まるのかといったことだ」

 2つめの頻度については、そのテクノロジーが、どの程度頻繁に使用されているか、という視点だ。

「どんなに素晴らしいテクノロジーでも、世界で1社しか使っていないものではダメだ。より多くの企業に利用されているものが望ましい」

 そして3つめの適用性は、“用途の幅”だ。

「インパクトがあり、使用頻度の高いテクノロジーでも、それがカスタマージャーニーを支援するための1プロセスでしか使われていないものであれば、重要度は低くなる。より多くのプロセス支援の中で再利用できるテクノロジーかも、チェックしなければならない」

 こうしてガートナーが導き出したカスタマー・エクスぺリエンスを強化するためのテクノロジー・タイプのトップ10(+1)が、顧客の声、ビジネス・プロセス管理、マルチチャネル顧客サービス、顧客分析、マスタ・データ管理、コンテンツ管理、パーソナライゼーション、UXデザイン・ツール/プラットフォーム、ロイヤリティ管理、プライバシー管理、営業支援だ。

「この結果は3つの選定基準に基づき、さらに主要企業へのリサーチ結果を加味して作成した。ただしここでは、11のテクノロジーを挙げている。ただし、B2B企業では、トップ10の中に必ずSFA(営業支援)が含まれているので、SFA+10のテクノロジーという構成でまとめた」

 しかしトンプソン氏は「このトップ10は、実はあまり意味のないもの」だと続ける。

「先に中堅企業と大企業とで使われているテクノロジーに違いがあることを説明したが、本来選択すべきテクノロジーは、個々の企業によって異なるものだ。このリストはあくまでカスタマーエクスペリエンスを強化するテクノロジー・タイプの“平均的”なトップ10だということ。企業はこの絞り込みを、独自に行わなければならない」

カスタマー・エクスぺリエンスを改善した2つの事例

 では実際に企業がこれらのテクノロジーをどう使用しているのか。

 たとえば顧客の声については、米GE Healthcareがカスタマー・エクスぺリエンスを改善するために、VoCベンダーである米Medalliaのソリューションを実装した例がある。

 具体的には顧客の声をアンケート調査で集めたり、あるいはソーシャルメディアでの意見など間接的な声も収集して分析を行い、その結果に基づいたアクションを行うという取り組みだ。

「このケースでは結果として、これまで手動で行っていたプログラムの管理時間を、従来の3000時間から400時間にまで短縮することができた。顧客からのフィードバックに基づいて、直接的なアクションを取ったことによる成果だ。また顧客ロイヤルティを図る指標のNPS(Net Promoter Score)も、70から84へと増加した」

 また米Alere Healthでは、カスタマー・エクスぺリエンス改善のためにビジネス・プロセス管理(BPM)を活用している。

「実はこれは驚くべき事例だ。それというのも、BPMツールはカスタマー・エクスぺリエンスへのインパクトという意味では、高い位置には来ないだろうと考えていたからだ。しかしBPMはこの事例のように顧客ライフサイクル管理に利用することができる」

 Alere Healthは、米Pegasystemsのビジネスルールエンジンと患者用の端末として豪CareAlertのデバイスを採用し、医者からの指示に患者がきちんと従っているかどうかをチェックするための仕組みを構築した。

 たとえば高齢者の患者には、決められた薬を飲み忘れてしまうという問題がある。そこでCareAlertのデバイスが患者に対して、きちんと薬を飲むとか、定期的に検診を受けるといった指示を出し、その通りに患者が行動を起こしたかを医師や介護担当者に通知する。そのプロセスを管理するのがPegasystemsだ。

「このサービスを受けている患者と医療提供者の満足度は、以前から20%も改善されて96%となり、さらにこのCareAlertプログラムは、12か月間で医療ギャップを33%、投薬関連のギャップを56~66%も解消することに成功した。テクノロジーの活用で、カスタマー・エクスぺリエンスが大きく改善された好例だ」

【次ページ】他社はカスタマー・エクスぺリエンスをどう測定しているのか?

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