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  • 2020/07/02

SaaSベンダーとの契約交渉10のポイント、どうすれば調達コストを最適化できる?

新型コロナウイルスによる影響で、IT部門へのコスト削減圧力が急速に高まっている。その対応での柱の1つが、新規調達をできる限り安く抑えることだ。ただし、“売り手”と“買い手”との価格交渉は、そう簡単に済むものではない。そうした中で、特に昨今導入が増えてきているSaaSベンダーとの交渉はどう進めればよいのか。ガートナー リサーチ&アドバイザリ部門 シニア ディレクター,アナリストの土屋隆一氏が、ガートナーがまとめたITベンダーとの価格交渉フレームワークを基に解説する。

※本記事は2020年6月に配信されたガートナー Webinar「ITベンダーとの交渉を成功に導く10のテクニック」の内容をもとに再構成したものです。

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SaaSを導入する上で注意すべきポイントとは?
(Photo/Getty Images)


ITベンダーとコスト交渉で対峙するフレームワーク

 新型コロナウイルスによる国内の景気後退を受け、多くの企業でITコスト削減に向けた動きが本格化しつつある。その方策の1つが調達コストの削減だが、実のところ、その推進は「言うは易く行うは難し」だ。ガートナー リサーチ&アドバイザリ部門 シニア ディレクター,アナリストの土屋隆一氏は、「交渉の窓口となるベンダーの営業担当は交渉技術を学び、経験も積んでいます。対して調達側は往々にしてそれらが不足しがちなため、苦戦が強いられがちなのです」と説明する。

 そうした中、ガートナーでは、昨今、企業の調達額が増えているSaaSや業務委託サービスに関する、ITベンダーとの交渉のフレームワークを策定しているという。それは「準備」「見積評価」「交渉」の3つの視点による、10のポイントから構成されている。

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ITベンダーとの交渉において見落としがちな10のポイント
(出典:ガートナー)


ベンダーの出方は交渉のタイミングで変わる?

 まず、「準備」フェーズの出発点であり、1つ目の取り組みとなるのが、調達要件に関わるステークホルダーとの連携による、「調達要件と交渉材料を洗い出し」だ。

 具体的には交渉のリーダー役を決めて、そこに集約される情報を基に交渉の戦略を練る。そこで欠かせないのが、社内のステークホルダーの「ビジネス拡張の可能性」「IT部門の各種容量計画」「IT基盤のロードマップ」「関連製品の調達見通し」などを網羅的に把握しておくこと。これにより「攻めの手札を集めるとともに、こちらの譲れない一線も明確にしておくのです」(土屋氏)。

 2つ目は、交渉の難航時に備えた「代替施策案の事前検討」である。検討すべき切り口の代表例は、SaaSでは「シェアが拮抗していて現実的に採用できそうな他社サービスはあるか」「販社を切り替えることはできないか」など。業務委託では「ロックインに陥らないために、システムの一部だけでも他ベンダーに業務を移せないか」などだ。

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代替施策案の代表例。これらの検討を通じて、攻めのカードを揃えていく
(出典:ガートナー)

 3つ目は、「ベンダーの固有情報の収集による、交渉材料の洗い出し」だ。

「ベンダーは総じて決算期や新サービスの投入時の売り上げを重視しています。そのため、タイミングが合えば、より大きな値引きを期待できるほか、他部門へ話をつなぐことを交渉材料にすることも可能なのです」(土屋氏)

 4つ目は、「ベンダーの提案意図の把握」だ。ベンダーは魅力的な提案で企業からの受注を目指すが、当然、そこにはベンダーなりの考えがある。これを逆手に取ることを目指すのだ。そこで、特に理解が必要と土屋氏が強調するのが、いわゆる期間限定の特別なオファーについてのものだ。確かに、特別な値引きなどは魅力的だ。しかし、裏を返せば相手がそれだけ契約に結び付けたいと考えてのオファーであり、提示期限直前まで粘ることで譲歩を望める可能性が高いという。

「対案として、提示期限が切れるまで内容を検討し、合意に至った場合は検討開始時期のコストで契約し、契約に至らない場合には、ベンダーが負担する実費を負担することを提示することも1つの手でしょう。また、ここまで話が来れば、ベンダーも見込み顧客をそうそうは手放そうとせず、その後も交渉も継続できる可能性が高いのです」(土屋氏)

【次ページ】“一式”の見積書の無駄を個別分解で排除する

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