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  • 2020/11/20

BI・帳票作成ツール市場調査、変わらずExcel利用も多いが……選定ポイントを解説

連載:中堅・中小企業市場の解体新書

デジタルトランスフォーメーション(DX)の時代には大企業のみならず、中堅・中小企業においてもデータ活用に向けた取り組みが不可欠となる。そのためにはBI・帳票ツールを使いこなすことが大切だ。BI・帳票ツールを導入済みのユーザー企業がどのようなツールを利用し、どのような課題を抱えているかを紐解いてみると、賢いデータ活用を実現するための留意点が見えてくる。

ノークリサーチ 岩上由高

ノークリサーチ 岩上由高

ノークリサーチ シニアアナリスト
早稲田大学大学院理工学研究科数理科学専攻修了。ジャストシステム、ソニー・システム・デザイン、フィードパスなどを経て、現在はノークリサーチにてアナリストとして、各種リサーチ、執筆、コンサルティング業務に従事。著書は「AdobeAIRの基本と実践」「クラウド大全(共著)」(日経BP刊)など。

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BI・帳票作成ツールを導入済みのユーザー企業は、実際にどのようなツールを利用しているのか。また、どのような課題を抱えているか
(Photo/Getty Images)
 

中堅・中小企業は、何を基準に「BI・帳票ツール」を選ぶ?

 まず、どのようなBI・帳票ツールが実際に利用されているのかを確認してみよう。

 以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、「導入済みの最も主要なBI・帳票の製品/サービス」を尋ねた結果を2018年と2019年で比較したものだ。

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「独自開発システム」の回答割合が高くなっているが、これが意味することとは

 「Microsoft Excel」「Dr.Sum EA」「SAP Business Objects/Sybase IQ」「QlikView/QlikSense」「Interstage List Creator」といった上位に位置するBI・帳票ツールはいずれも2018~2019年にかけて回答割合が高くなっている。

 だが、大半のBI・帳票ツールにおける回答割合が1割未満に留まる一方で、「独自開発システム」の回答割合が26.3%から32.0%へと高くなっている点に注意する必要がある。

 IT予算が限られる中堅・中小企業の場合、限定された用途のデータ分析/出力であれば、業務アプリケーションに個別カスタマイズを施すという選択肢も現実味を帯びてくる。高価格かつ高機能なBI・帳票ツールを導入しても、個々の社員が使いこなせなければ投資対効果が薄れてしまう。

 一方、個別カスタマイズであれば、慣れ親しんだ業務アプリケーションの画面や操作の延長線としてデータ分析/出力の機能を加えられるというメリットがあるわけだ。


 また、上位に位置するBI・帳票ツールの中では、2018~2019年における「Microsoft Excel」の回答割合が比較的大きく伸びていることが分かる。2019年における「Microsoft Excel」の詳細な内訳は「Microsoft Excel(Power BI未使用)」が10.0%、「Microsoft Power BI」が4.0%である。

 「Microsoft Power BI」とはMicrosoft Excelによく似たユーザーインターフェースを持つクライアント「Power BI Desktop」やクラウドサービス「Power BI Service」などで構成されるデータ集計/分析のツールおよびサービスである(上記のどちらか一方のみを利用することも可能)。Microsoft Excelと併用されることが多いため、グラフでは「Microsoft Excel」に含めて集計している。

 上記の内訳が示すように、2018~2019年における「Microsoft Excel」の伸びは「Microsoft Power BI」が大きく寄与していることが分かる。その背景にあるのも、慣れ親しんだMicrosoft Excelと同じような画面や操作を実現しているという点だ。

 このように中堅・中小企業におけるBI・帳票ツールの選択には「慣れ親しんだ画面や操作を実現できるか」という点が大きく関係している。BI・帳票ツールを導入する際には資料に列挙された機能を見るだけでなく、実際に触ってみて「自社でも無理なく使いこなせるか」を見極めることが大切だ。

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次のページでは、BI・帳票ツールを導入済みの中堅・中小企業が抱える課題をまとめた図表を紹介します
 
【次ページ】BI・帳票ツールを導入済みの抱える課題とは

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