同社では2010年4月、ソフトバンク網で利用可能な通信モジュールを搭載したハンディターミナル カシオDT-5300(以下、DT-5300)をポイントカード事業「エクポ」のサービス基盤として導入、M2Mによる大幅なビジネスの効率化を実現したという。
「エクポ」では、カードを持った会員がシステムの加盟店で買い物をするとポイント付与や割引などの特典を受けられるが、「小さいエリアの中でナンバーワンを実現する。つまりランチェスター戦略ですね」というように、池袋エリア限定という点に大きな特徴がある。2007年のサービス開始当初は割引特典だけだったのを、その後ソフトバンクのクライアント/サーバ型のシステムを導入して、ポイントサービスなどを追加していったという。
「私がもともとSE出身だったこともあって、当時、何か使えるシステムがないかと展示会などを見て回った結果、そのソフトバンクのソリューションしかないと考えて導入に踏み切りました。これは『Minthy(ミンシー)』(ソフトバンクBB提供)という、携帯電話の通信回線経由でモバイル端末と中央のサーバーが連動するシンクライアント型のサービスでした。もともと物流業向けのソリューションだったのを、これならポイントカードに使えると判断したのです」。
さっそく導入を決め、ベンダーとの共同開発に入った。
「ソフトバンクは、単に製品を売るというだけでなく、一緒にシステムを作っていくという姿勢が非常によかったですね。サポートも実に細かく見てくれました。当初、ポイント業界のこともよく知らないまま始めた私たちに専門知識を教えてくれたり、またモバイルEXPOで当社を導入事例で紹介して知名度アップの後押しをしてくれたり。そうした信頼関係の積み重ねがあって、今回のDT-5300へのリニューアル提案もごく自然に採用が決まりました」。