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  • 2013/12/03

官民協働のオープンデータ活用で、最大60兆円の新市場創出を目指す-総務省 渡辺克也氏

ビッグデータ、パーソナルデータに加え、国や自治体などが保有する公共情報を広く公開したオープンデータの活用を三位一体で推進していくことが、アベノミクスが目指すICT成長戦略の要となる。そうした中で総務省は、どんなリーダーシップを発揮し、官民協業による社会イノベーションへの構想を描いているのだろうか。総務省 大臣官房審議官(情報流通行政局担当)渡辺 克也 氏が語った。

フリージャーナリスト 小山 健治

フリージャーナリスト 小山 健治

1961年生まれ。システムエンジニア、編集プロダクションでのディレクターを経て、1994年よりフリーランスのジャーナリスト、コピーライター。企業情報システム、BI、ビッグデータ、IT関連マーケティング、ストレージなどの分野を中心に活動中。著書に、「図解 情報・コンピュータ業界」(東洋経済新報社)、「One to One:インターネット時代の超マーケティング」(IDL)、「CRMからCREへ」(日本能率協会マジメントセンター)などがある。

オープンデータがもたらす3つの価値

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総務省
大臣官房審議官(情報流通行政局担当)
渡辺 克也 氏
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 アベノミクスの第三の矢である新成長戦略において、その“肝”に位置づけられているのがICT成長戦略だ。もっとも、これまでの歴代政権もさまざまなICT政策を打ち出しており、そこにはどんな違いがあるのだろうか。

 JMAホールディングスが開催したオープンデータ推進シンポジウムの基調講演に登壇した総務省 大臣官房審議官(情報流通行政局担当)の渡辺克也氏によると、これまでのICT政策は、ブロードバンドやモバイル、デジタル放送、ユビキタスネットワークなど、世界最先端のICTインフラを整備することに主眼が置かれていた。これに対して今回の成長戦略で目指しているのは、ICTのパワーを使った社会変革にある。

 そこでの重要な鍵を握っているのが、「ビッグデータ、オープンデータ、パーソナルデータの3つのデータ活用」、いわゆるスリーDプロジェクトであると渡辺氏は示唆する。

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ICT成長戦略の要「スリーDプロジェクト」の実現にむけて
(出典:渡辺克也氏講演資料)


「ビジネス分野だけでなく、社会的な課題解決まで含めたビッグデータ利用分野の拡大・展開を図っていく必要があります。また、グローバルな連携にも配慮した形でのパーソナルデータの活用環境の整備を進めていかなければなりません。一方で、国や自治体などが保有している公共情報のオープンデータ化が強く求められています。これらのデータ活用を三位一体で推進していくことで、ICTによる経済成長と国際社会への貢献を実現し、『世界で最もアクティブな国になる』というミッションを果たすことができます」

 なかでも最近急速に関心が高まってきているのが、オープンデータ活用だ。渡辺氏は、オープンデータによってもたらされる、次のような3つの価値を示す。

行政が持っている情報(公共データ)をオープンにすることで、行政の透明性や信頼性を向上する。 公共データを使いやすい形でオープンにすることで、民間での活用を促し、官民協働による公共サービスを実現することができる。 さまざまな事業主体が公共データをビジネス活用することで、新事業や新サービスが創出される。

米国におけるオープンデータの活用事例

 米国では、オープンデータの活用がすでに多くのビジネスや公共サービスの領域で進んでいる。渡辺氏は、次のような事例を紹介する。

 まずは、「Total Weather Insurance」における事例だ。毎日250万地点の気象データを1500億カ所の土壌情報とあわせることで、リアルタイムに保険金を算出したり、購入する保険商品をカスタマイズしたりできる保険サービスである。

 同サービスでは保険金が悪天候の状況に応じて自動的に支払われるため、農家側から保険金の請求手続きをとったり、損害を証明したりといった手間がなくなる。こうしたメリットから、同サービスの取扱高は約3兆円に達しており、過去1年で10倍の急成長を遂げているという。

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米国におけるオープンデータの活用事例
(出典:渡辺克也氏講演資料)


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