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2016年03月24日

「日本食」で育てるグローバルリーダー 伝統文化で稼ぐプラットフォームは作れるのか

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された日本食。海外の日本食レストランも大幅に増え、ここ2年間で5万5,000軒から8万9,000軒に増加した(農林水産省調べ)。北米で1.5倍、欧州で1.9倍、オセアニアでは2.6倍の伸び率を見せている。2020年には56年ぶりとなる東京オリンピックが開催され、日本食の需要が増えることが見込まれる中、日本食を世界に広げようとする動きが活発だ。『武士の食卓』の著者で饗応(きょうおう)料理研究家、きれい塾JAPAN CULTURE 代表取締役、緋宮 栞那氏に日本食の可能性と今後の展望について聞いた。

執筆:中森 勇人

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「饗応料理」の例


伝統のオモテナシ、「饗応」で日本と世界の関係を円滑にする「和食伝承士」とは

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饗応料理研究家
きれい塾JAPAN CULTURE 代表取締役
緋宮 栞那氏

「饗応」とは、食事や酒で人をもてなすことを意味する。つまり、「饗応料理」とは、平たく言えば「もてなすための料理」のことだ。

 緋宮氏は「饗応とは最高のおもてなしをすることです。それにより、戦を避け、和睦をし、そして平和を願います。これは戦国時代から受け継がれてきた先人たちの知恵です。世界経済が混迷し、ただただ世界平和を願っているだけではすまない今、私たちは先人たちの『饗応文化』『饗応の精神』を振り返る必要があるでしょう」と話し、日本の食文化を海外に伝える活動に奔走している。

 その活動の一環として、織田信長や黒田官兵衛、伊達政宗などの戦国武将や、木戸孝允や勝海舟などの幕末の英雄の食卓を再現する「饗応料理の会」を主催している。講師として大名や日本の英雄の子孫、平安時代から日本料理に伝わる包丁道、四篠司家の四篠隆彦氏を招き、日本のリーダー教育の場を提供する活動を続けてきた。

 緋宮氏は饗応料理を基軸として日本古来の食養学や、本草学(中国古来の植物を中心とする薬物学)、薬食学を研究し、「世界に誇れる日本の健康食」をまとめた。この一連の健康食を「武士の食卓」と呼んでいる。

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 2011年には著書『武士の食卓』を出版した。さらに、レシピだけでなく、食を取り巻く歴史観や宗教観、儀礼、芸能、芸術など、日本の歴史と文化を料理に託して伝承することを目的とした「和食伝承士」の資格認定制度を導入した。

 募集は0期生からはじまり、現在は4期生の育成を行っており、その9割が女性なのだという。

 和食伝承士は日本の食文化を世界に伝道することを仕事とし、国や東京都、緋宮氏が理事を務める財団法人日本和食協会と連携した国家プロジェクトでの活躍が期待されている。

 プロジェクトの一例としては3年後に浜離宮に建設予定の延遼館(えんりょうかん)が挙げられる。これは迎賓館として海外の国賓や観光客を迎える施設で、能舞台や歌舞伎舞台などを併設するのだという。

「延遼館という和の舞台で、最高のおもてなしである『饗応』を提供する人材が和食伝承士なのです。ここでは海外の方々も和文化を体験できます」(緋宮氏)

【次ページ】伝統文化でお金をつくる仕組みとは

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