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- 2016/10/27 掲載
自由に働いてがっぽり稼ぐ人材は「業務委託」で生きている
Waris 田中美和氏インタビュー
「週3稼働」も可能にする「業務委託」
Warisの登録者はフリーとして時間と場所を選ばず働きたいという女性や、子育てをしながら働きたいという女性、ダブルワークを推奨している企業で働く女性、すでに起業している女性経営者などだ。メインの収入源としてのニーズだけでなく、副収入源としてのニーズも高まっているという。
「家事や育児をするために時短勤務を余儀なくされる女性は少なくありません。そうなると重要なポストや責任ある仕事を任せてもらえないことがあります。中にはせっかくのキャリアを会社で生かすことができずにモチベーションが上がらず、辞めてしまう方もいらっしゃいます。そんな女性のために私たちは『業務委託』という働き方を提案しています」(田中氏)
Warisでは女性の働き方が多様化する中、「濃く働きたい、質が高くやりがいのある仕事をしたい」という登録者のために「週3稼働」「在宅を交えて」「プロジェクト型」など、場所や時間にとらわれない自由な働き方を登録者はもとより企業側にも提案し、3年間でのべ500件のマッチングを行ってきた。
「週4稼働」で月収50万円超えも
「業務委託」と「派遣」には違いがある。最大の違いは雇用契約の有無だ。業務委託の場合、派遣とは違い指揮命令による職場での勤務が伴わない上、解除に制限がなく自由度が高くなる。その分、プロフェッショナルとしてのスキルが求められ、場合によれば即仕事の打ち切りということもあり得る。しかし、メリットは多い。社内の雑用をする必要はなく、通勤の頻度が少なくなり、自分の得意分野の仕事に集中できる。出勤したとしても、打ち合わせやプレゼンテーションなどが短時間で済むことが多いのだ。
「あるとき、ITベンチャー企業から相談がありました。経理や労務を担当する正社員を雇いたいものの、その余力がないとのことでした。そこで社会保険労務士資格を持つ総合職の登録者を紹介し、週2回の勤務で業務を行い、経理フローを作成しました。その際の報酬は月16万円ほど。企業様は安いコストで業務の遂行ができたと好評で、働く側も短時間で満足のいく報酬が得られたと喜んでいました」(田中氏)
ネット通販を行う企業から「新規事業を立ち上げたい」という要望を受けたこともあった。大手企業出身で多くの新規事業を立ち上げた企画職の登録者を紹介したところ、多くの企画立案に至ったのだという。
「その方の場合はいわゆる社長の壁打ち相手でしたね。競合相手の内情にも詳しいことから、より具体的なアイデアをたくさん出すことに成功しました。依頼主は『普通なら数百万円の報酬を払わなければならないコンサルティングフィーが1/5以下で済んだ』と満足されていました。働く側も週2回ほどの出勤なので自由な時間が持てたと喜んでいらっしゃいました」(田中氏)
業務委託の期間は3~6か月であることが多く、報酬は時間給に換算すると3,000~5,000円とおおむね高額だ。
会社を辞めアーティストをしている登録者もいる。週1~2回の出勤で報酬を得ることから、創作活動に専念できるのだという。
パラレルキャリアで複数の業務委託先を受け持つ登録者もいて、在宅勤務も含め週4日ほどの稼働で月50万円以上を得ることもあるという。
【次ページ】「働き方の自由」を手に入れられる人材とは
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