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  • 2019/05/30

透明化はいつ? ドコモとKDDI“4割値下げ”新プランの実態、ソフトバンクはいまだ無言

NTTドコモとKDDIが通信料金を最大で4割安くする新しい料金プランを発表した。言うまでもなく新プランの導入は通信料金の引き下げを強く迫る安倍政権の意向を受けた措置である。新料金プランの導入で本当に料金は安くなるのか考察する。

経済評論家 加谷珪一

経済評論家 加谷珪一

加谷珪一(かや・けいいち) 経済評論家 1969年宮城県仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。 野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。著書に『"投資"に踏み出せない人のための「不労所得」入門』(イースト・プレス)、『新富裕層の研究-日本経済を変える新たな仕組み』(祥伝社新書)、『ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方』(ビジネス社)、『お金持ちはなぜ「教養」を必死に学ぶのか』(朝日新聞出版)、『教養として身につけたい戦争と経済の本質』(総合法令出版)、『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)などがある。

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料金体系の不透明性は解決するのか
(写真:つのだよしお/アフロ)

先陣を切ったドコモは基本的に2種類のプラン

 携帯通信サービス最大手のNTTドコモは2019年4月15日、新料金プランの内容を明らかにした。同社は、携帯電話の端末と通信サービスをセット販売する従来のやり方を改め、両者を別々の料金体系にしたうえで、通信サービスの内容も変更している。

 新しい料金体系は、月30ギガバイトまでデータ利用ができる「ギガホ(月6980円)」プランと、7ギガバイトまで利用ができ、通信利用量に応じて料金が変動する従量制の「ギガライト(月2980~5980円)」の2種類(いずれも定期契約ありの料金)。

 ギガホの場合、2年間の契約で6980円の月額固定料金となっており、30ギガバイトまでデータが利用できる。30ギガバイトはかなりのデータ容量だが、仮に30ギガバイトを超過した場合でも毎秒1メガビットの通信速度は維持されるので、ほとんどの人にとっては、ほぼ使い放題のプランといってよいだろう。現行のプランで30ギガバイトの月額料金は8000円なので、単純計算では1割ほど安くなった計算だ。

 これに対してギガライトは使った分だけ料金が徴収される従量制となっている。利用可能なデータ量は、1ギガバイト、3ギガバイト、5ギガバイト、7ギガバイトの4段階となっている。料金は、1ギガバイトまでが月額2980円、3ギガバイトまでが月額3980円、5ギガバイトまでが4980円、7ギガバイトまでが5980円である。

 ドコモは新料金プランによって通信料金が4割安くなったと主張しているが、4割安くなるのは、ギガライトにおける1ギガバイト以下の部分を家族割引で使ったケースに限定されている。利用者の4割は月間1ギガバイト以下ということなので、家族で利用し、データ通信の頻度が少ない人にとっては朗報といってよいかもしれない。だがヘビーユーザーにとっては安くなったという印象は薄いだろう。

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新料金プランの実態を考察
(Photo/Getty Images)

対抗するKDDIは3種類のプランを用意

 ドコモに続いてKDDIも新料金プランを発表したが、KDDIのプランはデータ容量が7ギガバイトまでの低容量プラン(新auピタットプラン)、7ギガバイトの中容量プラン(auフラットプラン7プラス)、容量無制限のプラン(auデータMAXプラン)の3種類。このうち、4割安くなっているとKDDIが主張しているのは低容量プランと中容量プランである。

 低容量プランで1ギガバイトまでのデータ容量の場合、月額料金は2980円だが、家族が2回線以上、同時加入すれば1980円に割引され、従来プランとの比較で最大4割値下げになる。あくまで家族割引サービスへの加入が前提なので、ドコモと同様、これを4割安くなったと表現してよいのかは微妙なところだ。

 一方、容量無制限のプランは月額8980円で一切の容量制限なくデータが使える(家族割などの各種割引を適用すると5980円になる)。容量無制限プランはこれまでソフトバンクが提供していたが、無制限の対象となるのはSNSや動画など特定サービスに限定されていた。ソフトバンクのプランではキャンペーンが継続して行われており、今のところすべてのデータ利用について無制限だが、形式的に一切の制限がないプランを投入したのはKDDIが初めてである。

 主要3社のうちソフトバンクは今のところ4割値下げをうたった新プランは発表していないが、ドコモとKDDIが値下げを行った影響は大きい。近く、新料金プランが発表される可能性は十分にあるだろう。

【次ページ】本当に安くなったのか?

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