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  • 2016/05/17 06:45 掲載

なぜ3C分析が使えないのか? 代表的フレームワークを経営企画のケースで解説する

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フレームワークの代表中の代表とも言える、「3つのC(3C分析)」。Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字をとったもので、自社の経営戦略を考える時は、この3つを念頭に置くと良いですよ、というフレームワークだ。経営企画やコンサルティングファームといった経営戦略を担う部門などが多用する印象があるこの3Cだが、ビジネスの現場において有効活用できていないビジネスパーソンは少なくない。
執筆:プロジェクト進行支援家 後藤 洋平

プロジェクト進行支援家 後藤 洋平

1982年生まれ、東京大学工学部システム創成学科卒。製造業DX・人材ビジネス・IT開発・新規事業などの経験から、プロジェクト活動における「未知」という難しさを痛感。解決策を模索する中で、学生時代に学んだ設計学・サービス工学のプロジェクト活動への応用を着想した「プ譜(プロジェクト譜)」は、進行設計を計画書ではなく「譜面」として表現することで、管理に寄りすぎず、柔らかな進め方ができる手法として、静かながらも長年の支持を得ている。組織マネージャ、ITプロマネ、二児の父という三足のわらじが履ききれなくなって、2019年5月に独立。企業研修や実務支援に取り組む中で、どの業界、企業、人にも共通する悩みがあると理解し、何か一助になりたいと思いながらも試行錯誤を続けている。近年はプ譜を用いた壁打ちセッションを試行中。

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3C分析を本当に使いこなすためには

3C分析は「当たり前のこと」しか語らない

 フレームワークとは、一定の物事について考える時に、必ずそのフォーマットに従って考えると良いですよ、という「考え方の枠組み」で、いわば先人の知恵の結晶である。あらゆる事象について、毎回ゼロベースで考え、分析し、対処法を練るというのはあまりに非効率な話だ。

 「フレームワーク化」とは、一度経験したことを、未来に活かすために「知識」として昇華させる、ということである。これによって、後世の人々は余計な回り道をしなくても済む。いつでもどこでも通用する、普遍の真理、不変の法則、これさえ押さえておけば、大丈夫、という武器として、「考えるためのツール」を編み出してきたのだ。

 しかし、フレームワークとはつくづく罪な存在でもある。なぜならば、「いつでもどこでも通用する、普遍の真理、不変の法則」を目指した結果、「そんなの当たり前」なことしか語れないからだ。

 フレームワークの代表選手、「3C分析」について考えてみる。きっと誰しもが耳にしたことがあるだろう。これは、Customer(市場・顧客) Competitor(競合) Company(自社)の頭文字をとったもので、自社の経営戦略を考える時は、この3つを念頭に置くと良いですよ、という話だ。

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代表的フレームワークの「3C分析」

 自分達が、商品やサービスを生み出し、販売する。そこに顧客がいて、同時に競合先が存在する。確かに言われてみると、その通りである。

経営企画でありがちな3C分析の失敗

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 ある企業の経営企画部門のケースを例に挙げる。企画会議で競合先がいない「ブルーオーシャン」な分野に進出しようという戦略を考えようと3C分析を駆使する。

 ブルーオーシャンは素敵な言葉だが、「競合先がいない」ということは、「顧客も存在しない」ということとセットだったりして、多少有望そうなアイデアがあった場合に、実際にフィージビリティ・スタディを実行してみると、そこには何もなかった、というオチが待っていたりする。

 もう少し冷静で保守的な企画会議の場では、ブルーオーシャンのような夢みたいな話は追いかけず、現実味のある「有望そうなアイデア」を吟味することになる。すなわち、「顧客が見込めるマーケット」を前提として考えるわけだが、そうすると大抵の場合は「競合先も存在する」わけであって、フィージビリティ・スタディを実行するまでもなく、その「レッドオーシャン」っぷりに嫌気がさしたりする。

 どちらにしても、この「多少有望そう」という印象が結構厄介なもので、まかり間違って少しばかりの投資をしてしまったがゆえに「見込なし」とあっさり諦められなくて、ああでもないこうでもないとそのアイデアをこねくり回して、結局どこにもいきつかなくて、傷を深めるばかりという展開が待っていたりする。

 こうしたことを繰り返すうちに、人はフレームワークに対する不信感を抱くようになる。一体この「3C分析」は、この企画会議を少しでも前に進めてくれているのだろうか?当たり前の話をただ当たり前に語っているだけで、何の意味もないじゃないか、と。

【次ページ】失敗しない3C分析のポイントとは
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