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2017年02月07日

ファンケルの化粧品マーケティング戦略に学ぶ、顧客との「恋」の始め方

インバウンド需要が陰りを見せ、次の一手を模索する国内化粧品市場。そんな中、2016年10月、ファンケルは60代向けスキンケア商品「ビューティブーケ」を発売し、顧客に合わせたマーケティング戦略を実行した。その陣頭指揮を執ったファンケル化粧品 取締役 マーケティング本部長 事業戦略室長 商品企画部長 佐藤由奈氏が明かす、顧客との「恋」の始め方とは。

執筆:吉田育代

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2016年10月に発売された60代向け新ブランド商品「ビューティブーケ」

(出典:ファンケル化粧品 プレスリリース)



意外となかった60代向け化粧品

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ファンケル化粧品
取締役
マーケティング本部長
事業戦略室長
商品企画部長
佐藤由奈氏

 ファンケル化粧品(以下、ファンケル) 取締役 マーケティング本部長 事業戦略室長 商品企画部長 佐藤由奈氏は、「マーケティングに答はありません」と語る。10の製品があれば10のマーケティングがある。

 60代からのエイジングケア化粧品「ビューティブーケ」シリーズでは、「共感をうみだすマーケティング」を実践したという。

 新製品を発売するにあたって、同社はまず顧客分析を行った。その結果、少子高齢化で60代以上の人口割合が増しているのに関わらず、この層に製品を提供できていなかったことが判明した。そこで、「成熟した女性」をターゲットに定める。

 次に、同社は対象約4500名にアンケートによるリサーチを実施した。わかってきたのは、加齢により、美容重視から健康重視へと意識はしだいに変化するものの、それでも美容と健康を両立させたいという層が少なからず存在するということである。そこで同社はこの層を「欲張りバランス女性」と命名し、新製品の対象顧客層として絞りこんだ。

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 今度は対象顧客層におけるファンケルの弱みと強みの分析である。60代欲張りバランス女性はファンケルを若い人、肌が弱い人向けのブランドと思っており、容器ボリュームも小さいと満足度は希薄であるものの、製品への安心・安全意識、健康意識が高く、そこはファンケルとの親和性が高かった。

 さらに佐藤氏らはこの世代のスキンケアニーズ、肌の特質などのリサーチを直接インタビューなども交えて行った。また、製品づくりに携わるメンバーでターゲットイメージを共有するため、個人作業やグループディスカッションを行い、そこには経営トップもメンバーの一員として参加したという。

 そして、最終的に60代欲張りバランス女性向け商品の設計ポイントとして掲げたのが、「効果と安全性の両立」「シンプルステップ」「使いやすさへの配慮」だった。

 佐藤氏は「製品づくりにおいて最も重要なのは、『狭く、深く、相手を思い浮かべられるか』ということです」と強調した。

【次ページ】ファンケルが実践した「恋するマーケティング」とは?

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