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  • 2018/09/28

チャットを導入すれば「コミュニケーションがうまくいく」と思ったら大間違いだ

ビジネスチャットツールが人気だ。SlackやSkype、チャットワーク、LINEなどを使っている読者も多いことだろう。チャットを使うとPCでもスマホでもメッセージを確認でき、関係者を簡単にグループ化して、迅速な情報共有やコレボレーションができる。しかし、ツールは使いようによって薬にも毒にもなる。そこで、筆者の失敗談も交えながら、変化の激しい業務環境でツールに埋没しない働き方を考えた。

プロジェクト・コンサルタント 後藤洋平

プロジェクト・コンサルタント 後藤洋平

予定通りに進まないプロジェクトを“前に”進めるための理論「プロジェクト工学」提唱者。HRビジネス向けSaaSのカスタマーサクセスに取り組むかたわら、オピニオン発信、ワークショップ、セミナー等の活動を精力的に行っている。大小あわせて100を超えるプロジェクトの経験を踏まえつつ、設計学、軍事学、認知科学、マネジメント理論などさまざまな学問領域を参照し、研鑽を積んでいる。自らに課しているミッションは「世界で一番わかりやすくて、実際に使えるプロジェクト推進フレームワーク」を構築すること。 1982年大阪府生まれ。2006年東京大学工学部システム創成学科卒。最新著書「予定通り進まないプロジェクトの進め方(宣伝会議)」が好評発売中。 プロフィール:https://peraichi.com/landing_pages/view/yoheigoto

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便利なツールの裏側にある落とし穴に落ちないためにどうしたらよいか
(© Elnur – Fotolia)



ビジネス社会を席巻したビジネスチャットツール

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 Windows 95が発表され、インターネットが普及したのは約20年前のことだ。当時はメールが送受信できるだけで、驚き、喜んだ。以後、毎年のように新たな規格やツールが公開され、カンブリア時代の進化的爆発のような感じがしている。

 iPhoneが登場し、SMS(ショートメッセージサービス)のUIを初めて見たときは、非常に感動したものだった。やり取りする人の発言が左右に吹き出しで表示され、時系列とともにスクロールされていく画面。あれがまさに、メールが「リアルタイムメッセージ交換ツール」の座をチャットツールに譲った瞬間だったのではないか。

 そこからあっという間に、一対一ではなく多対多のコミュニケーションプラットフォームとして、ビジネスチャットツールが普及した。所属組織やトピックごとに簡単にチャンネルを立てることができ、メンバー管理も容易に行える。ハッシュタグを使いこなせば操作性も向上する。

 そう考えるとビジネスチャットツールはいいことずくめように見える。しかし、うまい話ばかりというわけにはいかないのだ。

Slack導入でつまづいた筆者の失敗談

 ここで筆者の体験談を紹介したい。

 筆者はプライベートで、子育てをしているパパ同士でバンドを組み、楽曲制作やライブ出演などの活動をしている。しかし、所属している会社もコミュニティも全然違う人間同士、子どもの子育ての真っ最中に集まれる時間は少なく、慢性的にコミュニケーション不足の課題を抱えていた。

 少人数でやっている間は、それでもメールでやり取りできていたのだが、ある時期を境に参加メンバーが急増、ライブ出演を控え、ついに収拾のつかない状態に至った。

 そこで導入したのがSlackである。日々の業務で手応えも利便性も感じていたので、特に違和感なく導入できると思っていたのが、これが大きな間違いだった。

 スマホでもPCでもアクセスでき、24時間いつでも更新できる「常時接続」性は本当に便利だ。前向きで建設的なコミュニケーションができている間であれば、それは間違いなくメリットなのだが、認識違いや不満が発生すると、一転してデメリットになる。

 企画を盛り上げ、スピーディにイメージを共有し、リアルに集まる短い時間の大部分を練習に充てたい、という当初の狙いは外れ、士気はさがり、イメージの齟齬が露呈し、リアルに集まる場はオンラインの齟齬を補完する追加の打ち合わせの場になってしまったのだ。

【次ページ】筆者の失敗の原因は?

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