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  • 2020/10/22

下請け業者は悲痛な声、コロナウイルスが国内製造業に残した深い爪痕

コロナショックから半年あまりがたとうとしているが、未だその影響は大きい。独自取材した自動車メーカーの下請け企業では、「先がまったく見えない」と悲痛な声が聞かれた。しかしその一方で、製造ラインが追いつかないほど好調の企業もまた存在する。この差はどこで生まれているのか。製造業全体の市況とともに確認していこう。

ライター 箕輪 健伸

ライター 箕輪 健伸

ライター・編集者。新聞記者、雑誌編集記者を経て、現職。これまで延べ300社以上の製造業の取材経験がある。ほかにも、飲食業界、宿泊業界、大学病院をはじめとした医療機関など、業界や業種を問わず幅広い取材・執筆経験がある。

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コロナショックから半年以上が経過した。同じ製造業の中でも明暗が分かれる
(写真はイメージで、取材対象とは無関係です)

(Photo/Getty Images)


上方修正企業は全体の4.9%、一方下方修正企業は…

 東京商工リサーチの調べによると、9月16日までに業績を上方修正した上場企業が186社あったことがわかった。とはいえ、もちろん新型コロナウイルスによる影響で業績を下方修正した上場企業の方が多い。

 上方修正した企業の修正額の合計は、売上高で2732億1300万円、最終利益が915億1600万円。対して、下方修正した企業の修正額の合計は、売上高がマイナス10兆7367億円、最終利益はマイナス5兆765億円にまで達している。

 また、上方修正した企業と下方修正した企業は数としてもかなりの開きがある。全上場企業3,789社のうち、上方修正した企業は186社、全体のわずか4.9%にとどまる。対して下方修正した企業は31.0%にも上る。こうして見ると、新型コロナウイルスの影響の大きさに、改めて暗くなってしまいがちだ。しかし、見方を変えればこのような状況の中でも売上を伸ばしている企業は確実に存在するといえることも確かなのだ。


BtoB製品の製造業の見通しは暗い

 業績を上方修正した企業を業種別に見てみると、製造業がトップで57社、小売業39社、情報・通信業33社と続く。

 小売業では、緊急事態宣言や外出自粛が続く中、食料品や日用雑貨、飲料など、日常生活の必需品を扱うスーパーマーケットなどを中心に業績を伸ばしている。一方、自動車・同部品、フードサービス、衣料などの分野で壊滅的な打撃を受けた。5月に、創業から数えて100年以上の歴史を持つ名門・レナウンが経営破綻したことは記憶に新しい。

 製造業も同様で、新型コロナの中、業績を伸ばす企業と経営危機に見舞われる企業とにくっきりと分かれている。

 上場製造業の業績予測を分析してみると、家庭用製品、いわゆるBtoC製品が中心の製造業は業績を伸ばしているか、伸ばしていなくても影響を最小限にとどめている印象だ。反対に、工業用製品などのBtoB製品をメインに製造している企業の見通しは一様に暗いものだった。

【次ページ】製造が追いつかないほど好調の企業にも課題

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