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  • 2011/02/04

【連載・最終回】ザ・コンサルティングノウハウ(20):ノウハウ拡充会議の移植

新しいコンサルティングノウハウを生み出す

社内コンサルタントの育成を目指す企業が増えている。その狙いは、経営に資するIT戦略の策定や、コンサルティング営業による勝率・利益率の向上、グローバルグループ会社に対する本社支援力の強化などさまざまである。しかし多くの企業では、コンサルタントの育成はうまく進んでいない。この理由は、コンサルタントが、分析技法や方法論などの技術修得によって育成されるという誤解にある。コンサルタント育成に重要なのは、技術ではなくノウハウである。この連載では、コンサルティング会社の実態をもとにしたストーリー形式で、コンサルティングノウハウの存在とパワーを示す。

アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

アクト・コンサルティング 取締役
経営コンサルタント

1958年生まれ。大手コンサルティング会社を経て現職。
製造業、情報サービス産業などを中心に、経営戦略、事業戦略、業務革新、研究開発戦略に関わるコンサルティングを行っている。主な著書に、『ダイレクトコミュニケーションで知的生産性を飛躍的に向上させる研究開発革新』(日刊工業新聞社)、『システム提案で勝つための19のポイント』(翔泳社)、『調達革新』(日刊工業新聞社)、『落とし所に落とすプロの力』(リックテレコム)、『団塊世代のノウハウを会社に残す31のステップ』(日刊工業新聞社)、『ATACサイクルで業績を150%伸ばすチーム革命』(ソフトバンク クリエイティブ)などがある。

アクト・コンサルティング
Webサイト: http://www.act-consulting.co.jp

これまでの連載

ノウハウ拡充会議の移植



「ノウハウ拡充会議というのは何ですか」

B社社長は、興味深そうに聞いた。山口は、自分の構想を説明した。

「定期的に関係者が集まり、それまでに発見・創造したコンセプト・レベルのノウハウを共有する会議です。我々のようなコンサルティング会社、貴社の競合に当たるシステムコンサルティング会社で、すでに類似の会議体が運営されています。コンサルティング会社の場合は、ノウハウは商品そのものですから、商品開発と共有の会議といってもいいと思います。貴社の場合は、親会社をはじめとする実績から、次の案件の勝率・利益率向上、案件受注後の生産性向上のためのノウハウの開発共有が可能です。ただ、本会議は、それだけではなく、ビジネス・コンセプトというコンセプト・レベルのノウハウが、社員の思考や行動を変え、経営革新が確実に定着していることを確認するために用いることができます。

具体的には、全管理職に、月次で自分のまかされた組織の、1ヶ月間のビジネスモデル確立のための活動を総括させ、ビジネスモデル確立のために、他部門でも活用できるノウハウを報告させるのです。コンセプト・レベルのノウハウは、大きなパワーがありますが、言葉にすれば短く、実践して効果を上げない限り腹に入りません。そしてこの実践して効果を上げる瞬間は、ビジネスモデル達成のための新しいノウハウ、この場合、ビジネスモデル達成のサブ・ノウハウといえますが、それを生み出した瞬間なのです。そこで、組織別に生み出されたノウハウを管理することは、当該組織のビジネスモデル実現度を管理することに等しくなります」

「ほぅ」

「たとえば弊社には、顧客の意向を越えるという品質基準があります。これは、若手にとっては言葉ではわかりますが、実践して成果を上げるまでは、理解できたとは言えない。ある若手コンサルタントが、プロジェクトの遂行の各工程ではなく、常にプロジェクトの終了時点、あるいはクライアントが革新を達成した瞬間までを考え、先手先手で提案し続けることで、顧客に感心していただけたとします。この若手は、常に先の先まで考えておくというサブ・ノウハウで、この品質基準を理解したことになります」

「山口先生が、今私にしているように……ですね」


山口は、笑顔でうなずいた。

「よくわかりましたが、わたしも頭でわかっただけで、まだ腹に入っていない。率先垂範で、まず経営会議でノウハウ拡充を完全にマスターしたい。ご指導いただけますか」

【次ページ】ノウハウ拡充会議の進め方とは?

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