開閉ボタン
ユーザーメニュー
ユーザーメニューコンテンツ
ログイン

  • 会員限定
  • 2010/09/21

【連載】ザ・コンサルティングノウハウ(18):セマンティック・コミュニケーション

新しいコンサルティングノウハウを生み出す

社内コンサルタントの育成を目指す企業が増えている。その狙いは、経営に資するIT戦略の策定や、コンサルティング営業による勝率・利益率の向上、グローバルグループ会社に対する本社支援力の強化などさまざまである。しかし多くの企業では、コンサルタントの育成はうまく進んでいない。この理由は、コンサルタントが、分析技法や方法論などの技術修得によって育成されるという誤解にある。コンサルタント育成に重要なのは、技術ではなくノウハウである。この連載では、コンサルティング会社の実態をもとにしたストーリー形式で、コンサルティングノウハウの存在とパワーを示す。

アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

アクト・コンサルティング 取締役
経営コンサルタント

1958年生まれ。大手コンサルティング会社を経て現職。
製造業、情報サービス産業などを中心に、経営戦略、事業戦略、業務革新、研究開発戦略に関わるコンサルティングを行っている。主な著書に、『ダイレクトコミュニケーションで知的生産性を飛躍的に向上させる研究開発革新』(日刊工業新聞社)、『システム提案で勝つための19のポイント』(翔泳社)、『調達革新』(日刊工業新聞社)、『落とし所に落とすプロの力』(リックテレコム)、『団塊世代のノウハウを会社に残す31のステップ』(日刊工業新聞社)、『ATACサイクルで業績を150%伸ばすチーム革命』(ソフトバンク クリエイティブ)などがある。

アクト・コンサルティング
Webサイト: http://www.act-consulting.co.jp

これまでの連載

セマンティック・コミュニケーション

次の日、山口はコンサルティングノウハウ検討会に、リサーチャーの上田を連れて行った。

「新しいコンサルティングノウハウを見つけたぞ。セマンティック・コミュニケーションと名づけた。聞いてくれ」

山口は、会議室に入るなり、興奮気味に言った。

「当社のコンサルタントが昼食時にやっている、ノウハウの交換・拡充だがね、作法は先輩から後輩に受け継がれている。作法1は、大げさに感心して聞く。これによって、話し手は、相手が大げさに感心していることを知りながらも、聞き手をもっと感心させようと、知っている限りのノウハウを出す。作法2は、なごやかで楽しい雰囲気を崩さないことだ。これは、創造を活発化するために重要だ。そして作法3は、論理的な矛盾は徹底的に問いただすこと。そして作法4は、ピンときた事実から話しはじめること。コンサルタントがピンと来た事実は、いろいろな意味解釈の可能性がある。そのような事実に触発されて、新たなノウハウを思い出したり、その場で作り上げたりできるからだ」

3人は、うなずいた。

「僕は今まで、このコンサルティングノウハウ検討会も、同じ作法で進めていると思っていた。しかし、僕らのコンサルティングノウハウ検討会では、僕達は無意識のうちに、さらにいくつかルールを付加している」

「それは、なんだい」

三好が聞いた。

「1つ目は、ATACサイクルを使って、検討会に来る前に、新しいノウハウを創造・準備しているという点だ。この検討会に出る以上、参加者は、新たなコンサルティングノウハウを出席者に示さなければならない。そこで、日々のAh(ピンときたこと、事実)を基に、Thought(立ち止まってノウハウの仮説を作ること)を続けている。また、ノウハウの仮説をAction(実行)して結果を反芻し、Conceptualization(ノウハウを完成)している。おかげで僕たちは、この会社の中でもかなり多くのコンサルティングノウハウを生み出していると思う。また、ATACを共有していることで、『僕のAhは……だ』という会話ができる。言わば、共通のコミュニケーション・プロトコルがある。だから、会話をノウハウの共有・拡充に集中させられ、この会議の生産性は高くなっている。皆、1つAhが出ると、これを触発材料にしてコンサルティングノウハウを発見、創造、確認することが重要だということを認識しているから、必死で考えるだろう。これをプロセスで表すと、このようになる」

山口は、ホワイトボードに以下のように書いた。

※ATACサイクルについては、連載第14回をご参照ください。

この続きは会員限定です

ここから先は「ビジネス+IT プレミアム会員」に登録の方(登録は無料)のみ、ご利用いただけます。

今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。

すべて無料!ビジネスやITに役立つメリット満載!

  • 1

    インタビューから事例記事まで、ここでしか読めない1万本超の記事が無料で閲覧可能

  • 2

    導入事例資料や技術資料、デモ動画などを無料でダウンロード・閲覧可能

  • 3

    年間1,000本以上、会員限定のスペシャルセミナーにご招待

  • 4

    ビジネス+IT編集部が必読記事を、メールマガジンでお知らせ!

人材育成・人材獲得 ジャンルのセミナー

人材育成・人材獲得 ジャンルのトピックス

人材育成・人材獲得 ジャンルのIT導入支援情報

関連リンク

PR

ビジネス+IT 会員登録で、会員限定コンテンツやメルマガを購読可能、スペシャルセミナーにもご招待!