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  • 2014/04/08

2016年はクラウドにとって決定的な1年、ガートナーが描く将来シナリオ

ガートナーの調査によれば、パブリッククラウドコンピューティングに対するビジネス部門の関心度合いは、IT部門の4倍の速さで高まっているという。ソリューションの構築方法や市場投入のスピードを大きく変えているクラウドコンピューティンは、今後どのように発展していくのか。ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント兼最上級アナリストのジーン・ファイファー氏が語った。

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama

クラウドの利用は、メリットと懸念点が交錯している

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ガートナー
リサーチ部門
バイスプレジデント
兼最上級アナリスト
ジーン・ファイファー氏
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 ガートナー エンタプライズ・アプリケーション&アーキテクチャ サミット 2014に登壇したファイファー氏によれば、クラウドコンピューティングには5つの属性があるという。

 1つめが、“拡張/伸縮が可能”であること、2つめが“シェアードサービス”として共有されること、3つめが“サービスベース”で、プラットフォームなど一連のものがサービスとして提供されること。

 4つめが“従量課金”で、CPUの処理能力やストレージなどを月額、あるいは1ユーザー当たりの使用量をベースに課金される仕組みであること、そして5つめが“インターネット技術”で、TCP/IPやSMTPなどのインターネット技術が使われていることだ。

 またクラウドサービスの提供とその利用に関連して、消費者、サービスのプロバイダ、サービスのブローカー(=仲買人、仲介者)という3つの役割が存在する。プロバイダもしくはブローカーによって提供されるクラウドサービスを、消費者がセルフサービスで利用する。


「そしてクラウドサービスを採用する一番のメリットは俊敏性、つまり即サービスが利用できることだ。セルフサービスですぐに利用が開始でき、革新的なサービスも即時に享受することができる。もちろんコスト削減もメリットとして挙げられるが、第一義的に考えられるべきではない」

 一方でクラウドサービスには懸念点もある。シェアードサービスという性質上、セキュリティが担保されることは非常に重要だ。またベンダの透明性や契約内容も十分に精査する必要があり、逆にベンダのロックインは、サービスをリプレイスしたい時、あるいはサービスにカスタマイズを加えたい時にはリスクになるかもしれない。クラウドサービスと自社の既存システムとの統合の複雑さや手間も、クラウドコンピューティングの隠れたリスクだといえる。

「しかしこれらの懸念点は、デューディリジェンス(投資やサービス利用時における調査活動)を適切に行うことで、軽減することができるだろう」

IT部門には、クラウドサービスの橋渡し役になることが求められる

 クラウドサービスには3つの主要なタイプがある。サーバやストレージなどシステムのインフラをサービスとして提供するIaaS、システムインフラにOS/ミドルウェアなどを加えたプラットフォームをサービスとして提供するPaaS、そしてユーザーが利用するアプリケーションまでを含めてサービスとして提供するSaaSだ。さらに最近では、ビジネスプロセスそのものをサービスとして提供するBPaaS(Business Process as a Service)という形態も登場している。

「2014年以降、ソリューションの構築の仕方を描き直す必要がある。また2016年に向けてクラウドサービスの利用は大きく広がり、新しいIT支出の大部分を占めるようになるだろう。2016年はクラウドにとって決定的な1年になる」

 具体的なクラウドサービスのデリバリモデルとしては、4つのタイプが挙げられる。

 1つめが、マルチテナント形式で複数ユーザーで全サービスをシェアするパブリッククラウド、2つめがその対極にある企業内のプライベートクラウド、3つめが、特定の業界内だけで利用できるコミュニティクラウド、そして4つめが、パブリッククラウドのインフラをプライベートな形で仮想的に利用する外部プライベートクラウドだ。

「実際の企業ではこの全てを採用し、各々を結び付けて包括的に管理するという“ハイブリッド型”で利用する可能性が一番高いと考えられる」

 ここでファイファー氏は、ハイブリッドITというコンセプトを提示した。IT部門がクラウドサービスの橋渡し役になり、またサービスのプロバイダそのものにもなるという考え方だ。

「たとえばパブリッククラウドとコミュニティクラウド、あるいは外部プライベートクラウドと内部プライベートクラウドを結び付けるということを、これからIT部門の皆様はやらなければならない。そこではブローカーとしての役回りも求められることになる」

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新しいハイブリッド型のロールを目指すには
(出典:ガートナー)


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