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- 2015/08/17 掲載
人工知能IBM Watsonは「無限の学習能力」を活かして問題を解決する
21世紀の情報革命は、AIにより人間のナレッジ(知識)を拡大させる取り組みだ
「コンピューターによって情報を処理、生成し、インターネットが生まれ、さまざまなデバイスがネットワークに接続するようになった。コンピューターだけでなく、私たちの身の回りにあるさまざまなものがデジタルデバイス化し、膨大なデータを生成している」
デジタルデバイスから生み出されるデータは、指数関数的に増えており、今後は、「データ」をいかにして「情報」または「知識」に変化させていくかが鍵を握っている。
「データは分析ツールにより分析されることで『情報』に変化させられる。さらに、情報が収集され、ソーシャルデータ、製品情報など、さまざまな情報とリアルタイムに連携させることで、意味を持たせることができる。これがすなわち『知識』だ」
こうしたデータ処理、分析、意味づけのためのプラットフォームの中枢にあるのがAIだ。新しいAIプラットフォームによって情報活用のあり方は変化し、そこで生まれる知識により、我々の仕事の仕方は劇的に変化する。これがIBMの提唱する情報革命だ。
「情報革命は、情報そのものではなく、情報の使い方にあった。『データ』を『分析』することで『情報』が生まれるという公式は、人間の知識を飛躍的に拡大させる。19世紀の産業革命は、生産能力を拡大することだった。そして、21世紀の情報革命は人間の知識を拡大していく」
Watsonは無限の学習能力を活かして問題を解決する
AI分野におけるIBMの取り組みが、今から4年前に発表されたIBM Watsonだ。これは、IBMが開発した質問応答システム・意思決定支援システムで、コンピューターでありながら、人と同じように情報から学び、経験から学習する。自然言語を解釈し、根拠をもとに仮説を生成し、経験から学習し、知識を蓄積し学習する仕組みは、コグニティブ・テクノロジーと呼ばれる。「Watsonは、新しいプラットフォームとして1年半前に市場投入され、今では36ヵ国、17の業界で活用されている。人間が消費しきれないほどのデータがあるからこそ、ツールが必要になる。Watsonは機械が得意とする、自然言語やパターン認識、機械学習(マシンラーニング)、偏りのない判断、無限の学習能力といった強みを活かし、我々が今まで解決できなかった問題を解決するツールだ」
【次ページ】Watsonにより生み出されるオープンなエコシステム
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