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  • 2016/06/01

「新」データセンター戦略、今後クラウドとデータセンターをどう両用すべきか

ガートナー カプッチオ最上級アナリストが解説

データセンターは進化しているが、同時にクラウドサービスも進化している。この2つをどう統合していけばいいのか。ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント兼最上級アナリストのデイヴィッド・カプッチオ氏は「今や企業は新しい近代的なデータセンターを必要としていない」と指摘する。クラウド時代における企業のデータセンター活用の在り方とは、一体どのようなものなのか。


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「今や企業は新しい近代的なデータセンターを必要としていない」という

これからのデータセンターに求められる視点とは?

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 現在の企業には、合理的なデータセンター戦略が必要になってきている。その理由について、「ガートナー ITインフラストラクチャ&データセンターサミット2016」で登壇したカプッチオ氏は、次のように説明する。

「今はITをインフラからではなくアプリケーション、つまり提供するサービスという視点から捉えるように変わってきている。そこではデータセンターが最終目的ではなく、提供するサービスこそが最終目標だ。これから企業には『どうすればさまざまなサービスを最もすばらしい形で提供できるか』というアプリケーションデリバリの視点が求められることになる」

 ビジネス部門は、ネットワークやサーバ、ストレージ、仮想化などのテクノロジは一切気にしない。彼らにとって最も重要なことは、どんなサービスを提供してもらえるのか、どんなアプリケーションが利用できるのか、さらにはそれによって自分たちの顧客にどんなメリットが提供できるのかということだ。

 この要件に対応する一つの形として、たとえばコアのデータセンターとしてEDDC(エンタープライズ・デファインド・データセンター)を中心に置き、第2のデータセンターでは、SaaS方式で別のサービスを立ち上げ、また複数の支店では各々にデータセンターを持ち、それらがEDDCと連携するといった形態が考えられる。またEDDCは、社外のSaaSやPaaSとも連携を図るようにする。

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エンタプライズ・デファインド・データセンターの概念
(出典:ガートナー)


「ビジネス部門が気にするのは、どんなスピードで、どれだけのコストで、求めるサービスが使えるようになるのかということ。IT部門はこのニーズに応えるために、どんなデータセンターのあり方が望ましいのかを考える必要がある。決してインフラやアーキテクチャの話ではない」

「アプリケーションポートフォリオ」を分解して設置場所を判断する

 それではアプリケーションのワークロードをどのように分類して、どこに何を置くかをどう判断すればいいのか。

「ガートナーではここ数年、ペース・レイヤという考え方を使っている。ITを記録システム、差別化システム、革新システムという3つの層に分けて、各々に対応していくというものだ」

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 記録システムは、メインフレームやUNIX、x86ベースで、とにかくビジネスを走らせるために存在するシステムだ。このシステムに障害が発生すれば、経済的な損失にもつながってくるので、一番心配しなければならない領域となる。ここは従来通りの環境に置いて、日々メンテナンスを行っていく。

 差別化システムは、競争優位性を得るためのシステムで、あまり変化しない、定常化したアプリケーションが相当する。しかし一定水準以上のSLAをベースに実行し続ける必要がある。遅延が無いなどの要件を満たせばシステムを置く場所は関係なく、コロケーションやホスティングの環境に移行することが可能だ。

 そして革新システムは、Webアプリケーションなどクライアントに関連するプリケーションで、ビジネス部門から、小さくてもいいので、すぐに作ってもらいたい、変更が必要ならすぐに修正してもらいたいという要求を受ける領域だ。ここならクラウドで提供されているPaaSなどが利用できるだろう。

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「まずはアプリケーションポートフォリオを分解し、サービスの内容や、ビジネス側でどれだけの要求があるのかを明らかにする。それによってオンプレミス環境に残すもの、外部に託すものなどのを判断していくことが必要だ」

【次ページ】IT部門の役割は今後大きく変わっていく

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