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- 2016/08/10 掲載
GEが「システム開発にはデザイナーが必要だ」と考えている理由
顧客エンゲージメントプロセスで「信念」を忘れてはならない
「インダストリアルデザインの世界で有名なデザイナーに、ドイツ人のディーター・ラムス氏がいる。独ブラウン社で長年にわたってインダストリアルデザイナーを務め、家電分野のデザインを担当していたが、彼は“良いデザインとは何か”を考え、共通の特徴をリストアップした」
たとえば良いデザインには、邪魔にならない、有用性が高い、首尾一貫している、といった特徴があるという。
「私は彼の考え方にならい、こうした良いデザインに至るための“良いデザインプロセスとは何か”を考えた。そこでは、協力的であること、非常にクリエイティブであること、リスクに強いこと、必要最小限のプロセスであること、といった点が挙げられると考えている」
GEデジタルでは、システム開発において、顧客企業とのエンゲージメントを構築するための“良いプロセス(=エンゲージメントプロセス)”があるという。
「まず企業が何らかの行動を取ると、それに対する結果が出る。その結果に基づき、新たな行動を起こすと、また新たな結果が得られる。こうした行動を促すのは、企業の信念だ。得られた結果は、もちろん取った行動に基づいて考えなければならないが、その行動を起こすに至った信念からも捉える必要がある。エンゲージメントプロセスを考える上では、顧客企業の信念というものを忘れてはならない」
ビンガム氏は、システム開発にデザイナーが関わる理由として「システムに人が関わっているからだ」と説明する。
「エンジニアは複雑性の主人であり、デザイナーは簡潔さの主人だ。デザイナーは人という観点から、物事を明確化したり、将来どうなるかを考えたりする際の一助となる」
【次ページ】イントロから始めて、ループへと入っていくエンゲージメントプロセス
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