• 2018/03/07 掲載

世界スマートシティ関連IT市場が激増、2018年は8.5兆円に 最大支出は「交通/運輸」

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
2018年のスマートシティ向けITに対する全世界の総支出額が、800億米ドル(約8.5兆円)に達することがわかった。米IDCが調査結果を発表した。同調査によれば、2021年に向けてスマートシティイニシアティブが本格化し、全世界の総支出額は1350億米ドル(約14.3兆円)に達すると予測。予測期間において支出額が最も大きい分野は「交通/運輸」「公共安全」「エネルギー」という。
photo
スマートシティ関連IT市場が急拡大している
(©jamesteohart - Fotolia)

関連記事
 IDC Japanは7日、世界スマートシティ関連テクノロジーの市場予測を発表した。これによると2018年、スマートシティイニシアティブ向けのテクノロジーに対する全世界の総支出額は、800億米ドル(約8.5兆円)に達する見通しという。

 2016年~2021年の予測期間中、スマートシティイニシアティブが本格化するとともに支出額が増加し、2021年には1,350億米ドル(約14.3兆円)に達するとIDCでは予測した。

「最近、スマートシティは従来のような単発的な主要プロジェクトの状態を脱し、大きな市場機会へと成長している。2018年以降、大きなテクノロジー投資が行われるだろう。都市の規模を問わず、IDCが特定した戦略的優先分野が、デジタルトランスフォーメーションを牽引していくものとIDCは予測している。ただし、重点的に投資が行われる分野は、地域によって異なる可能性があることがIDCの調査で判明している」(米IDC Customer Insights & Analysis Groupプログラムマネージャー セレナ・ダ・ロル氏)

 スマートシティは、都市のエコシステムの中でデジタルトランスフォーメーションを達成し、環境、財政、社会の各方面に成果をもたらす。

 IDCは、都市全体におけるテクノロジー投資の活用、サービスに必要な時間/コストの削減、システム間におけるデータの共有、スマートミッションとしてのIT投資の明確な位置付けといった目的のために、複数のスマートシティイニシアティブの調整を図る段階から、スマートシティの開発が始まると指摘。都市のエコシステムに新しいテクノロジーが急速に展開され、個々の分野で革新的なソリューションがもたらされるという。

 2018年および予測期間全体を通じて、支出額が最も大きいとIDCが予測する戦略的優先分野は、「インテリジェントな交通/輸送」「データ主導型の公共安全」「耐障害性のあるエネルギーおよびインフラ」。

 世界全体で支出額が最も大きいと予測されるユースケースは、「インテリジェントな交通/輸送」と「固定式のビジュアル監視」の2つ。それに次いで「スマート屋外照明」と「環境モニタリング」になる見通し。これらのユースケースは、ほとんどの地域で大きな投資を呼び込むものと予測される。

 ただし、地域によって重視する対象が異なる。米国、日本、西ヨーロッパでは、「インテリジェントな交通/輸送」が投資額でトップになると予測される。「固定式のビジュアル監視」は中国でトップ、米国では2番目に大きいユースケースになると予測される。

 一方、日本では「環境モニタリング」の重要度が相対的に高くなるという。

 地域別に見ると、スマートシティの最大の市場は米国であり、2018年の支出額は220億ドルに達すると予測される。

 2番目に大きい市場は中国で、2018年の支出額は210億ドルと見込まれる。これら2カ国の成長は、ほぼ同じ軌跡をたどり、5年間の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、それぞれ19.0%、19.3%とIDCでは予測している。最も急成長が見込まれる地域は、中南米(28.7%のCAGR)およびカナダ(22.5%のCAGR)。

「IDCは非常に革新的なアプローチにより、今後3年間で各国、各地域の行政機関に最大のインパクトを及ぼすと見込まれる41の主要ユースケースを特定し、全世界のスマートシティ市場の規模と成長率を予測している。テクノロジー業界の各社は、各都市におけるビジネス機会を詳しくチェックし、ニッチ分野はもとより、幅広い市場に対応するソリューションについて検討することができる」(米IDC Government Insights & Smart Cities プログラム バイスプレジデント ラスビー・エスナー氏)

 IDC Worldwide Semiannual Smart Cities Spending Guideは、世界の地域別、産業分野別、ユースケース別、テクノロジー別に、スマートシティに関連するテクノロジーの事業機会を定量化して提供。スマートシティ全体の市場規模だけでなく、9つの地域における5つの戦略的優先分野について、15のユースケースに注目した支出額データを提供している。
関連記事

関連タグ

関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます