• 2015/05/21 掲載

コトラー教授も来日、「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン2015」が10月開催

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マーケティングの第一人者、フィリップ・コトラー教授が提唱する「ワールド・マーケティング・サミット」が10月13日(火)、10月14日(水)の2日間にわたって東京で開催されることになった。ノースウェスタン大学のコトラー教授、ドン・シュルツ名誉教授らが来日するほか、YKKの吉田忠裕CEO、ネスレ日本CEOの高岡浩三氏らが登壇する。
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ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン・カウンシル代表
高岡浩三氏(ネスレ日本 代表取締役 社長 兼 CEO)
 今年で4回目の開催となるワールド・マーケティング・サミットは、「マーケティングを通して、よりよい社会の実現を目指し、その知見とノウハウを共有する場」と位置付けられるイベント。第1回目はバングラディッシュで、第2回目はマレーシアで、第3回目は昨年、東京で開催された。

 「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン2015」の開催にあたって行われた記者発表会では、10月に来日するフィリップ・コトラー教授がビデオメッセージを寄せた。

「デジタルが普及したことで、従来のマーケティングだけでは、世界で勝つことはできない。時代に適した新しいマーケティングを取り入れていくことが非常に大切。そのためにも、ご自身のスキルを向上させるとともに、デジタル時代で育った若い世代の人材を積極的に取り入れ、ビジネスを展開していくことが重要だ」(コトラー教授)

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ノースウェスタン大学 ケロッグ経営大学院
フィリップ・コトラー教授

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 ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン・カウンシルの代表をつとめるネスレ日本の高岡氏によれば、コトラー教授は2013年のネスレ100周年イベントに訪れるまで、数十年、日本をたずねたことがなかったそうだ。「日本の高度成長やバブルを目の当たりにして、日本には優れたマーケティングがあると思っていた」(高岡氏)。

 しかし、日本はその後、失われた20年を経験することになった。そのため、高岡氏と会った際に「なぜそうなったのか」を聞かれたという。

 高岡氏は「あの時代はマーケティングが必要なかったから」と答えた。「そこには日本株式会社とでもいうべきビジネスモデルがあった。高度成長期には世界一安く、そして質の高い労働力が次々と増えていき、さらにそれに合わせて国内市場も驚くほど巨大化していった。作れば売れていった」。

 当時は、今も名を残すような名経営者が数多く生まれたが、「こうした人々はマーケティングを理解していたのかもしれない。しかしその後を継ぐ、マーケティングを熟知する経営者がいなかったことが問題だったのではないか。その後、世界でもっとも労働コストの高い国になり、いいものを安くつくればいいというモデルが崩れた。そこには、マーケティングの欠如、あるいはマーケティング1.0から進化していない日本の実態があった」。

 実は、コトラー教授はもともとワールド・マーケティング・サミットは新興国を中心に開催しようと考えていたのだという。しかし、高岡氏との話し合いの中で、高齢化や少子化、エネルギー、インフラ老朽化など、課題先進国の日本こそ、マーケティングが必要だと感じとったため、日本での開催を決めた。昨年も東京で開催されたが、2500人が集まり、大盛況だったという。「参加者の方から、また東京でやりたいという声が大きかった。最低でも3年ぐらいは日本でやりたい」(高岡氏)。

 そうした中行われる今年のテーマは、「デジタル時代においてグローバルで勝つためには」。約30人の世界の権威が集まって、以下の8つのセッションテーマをもとに話し合いが行われる。

  1. イノベーションとアントレプレナー
  2. デジタルマーケティングへの挑戦
  3. IoT時代の新しい製品・サービスの導入
  4. マーケティングとダイバーシティ
  5. 新興市場での成長戦略
  6. 社会的価値を創造するマーケティング
  7. マーケティングマネジメント新時代
  8. 2020年に向けて何をすべきか

 さらに今年は少人数で、直接コトラー教授と会話ができるインタラクティブセッションも設ける予定という。

 イベントの参加費は1名につき8万円(税別)。インタラクティブセッションはセッションごとに別途5,000円。8月21日までは早期申し込み特典として1名6万円になる。

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