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  • 2016/08/08

ハブスポットの基本機能と使い方:トップシェアMAツールはマルケトらと何が違うのか

#インバウンドマーケティング

ここ数年、外資系大手ベンダーによる日本法人設立や国内ベンダーによる製品リリースが相次ぐマーケティングオートメーション(以下、MA)市場。こうした中で、2016年9月に日本法人を設立し、日本市場へ本格参入するのが、グローバルMA市場でトップシェアを誇る米HubSpot社の「HubSpot(ハブスポット)」だ。今回は、米HubSpot社が提唱するインバウンドマーケティングのフレームワーク、他社MAツールのマルケト、パードットなどと比較した際のハブスポットの強みと弱み、MA、SFA/CRM、CMS別にみたハブスポットの基本機能と使い方を解説する。

24-7 チーフマーケティングマネージャー 陶山 大介

24-7 チーフマーケティングマネージャー 陶山 大介

法人向けクラウドサービスを展開する上場企業で、マーケティング担当として検索連動型広告の運用、ビジネスメディアとのタイアップ企画、インバウンドマーケティングの推進などを経験。2016年1月、マーケティング担当として株式会社24-7に入社。現在は、インバウンドマーケティング事業のマーケティングを担当し、教育コンテンツの開発やセミナー講師なども務める。米HubSpot社の認定資格である「Inbound Certification」を保持。

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インバウンドマーケティングを提唱するHubSpot(ハブスポット)とは


ハブスポットが日本市場へと本格参入

 インバウンドマーケティング&セールスを実現するためのプラットフォーム「HubSpot(ハブスポット)」を提供する米HubSpot社が、2016年9月に日本法人を設立する。同社日本法人は世界6番目(アジア太平洋圏ではオーストラリア、シンガポールに続き3番目)の拠点となる。

 ハブスポットは、日本においては2012年より筆者の所属する24-7(トゥエンティフォーセブン)を含むいくつかの正規販売代理店によって提供されており、これまで国内ではKDDI、ニフティ、東急リゾートをはじめとした企業に導入されている。

 現在、国内ではMA導入が進みつつあり、ハブスポットもMAの一つとして名前が挙がることが多い。しかし実際は、米HubSpot社の設立者であるブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアが提唱する「インバウンドマーケティング」というマーケティングコンセプトを実現するための統合プラットフォームであり、一般的なMAよりも広範囲に機能を備えている。

米HubSpot社が提唱するインバウンドマーケティングとは何か

 インバウンドマーケティングは、不特定多数の人に対して一方的に情報を発信する「アウトバウンドマーケティング」に対するアンチテーゼとして考案された。将来的に自社の顧客となりうるような人に対して役立つ情報を発信することで注目を集め、その購買行動を支援することで最終的に顧客になってもらおうとする、マーケティングの考え方である。米HubSpot社では、インバウンドマーケティングの方法論として、以下のようなフレームワークを提唱している。

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インバウンドマーケティングとは何か?
(出典:HubSpot | What is Inbound Marketing?をもとに作成)


Attract(惹き付ける)
将来的に自社の顧客になるような人たちを惹きつけるために、Web上で有益な情報を発信し、検索やソーシャルメディアなどで「見つけられる」ようにする。

Convert(転換させる)
自社のサイトに訪れた人に対して、より有用性の高い情報を提供する代わりに連絡先を教えてもらい、継続的に連絡を取り合える関係を築く。

Close(顧客化する)
見込み客一人ひとりに対して、適切なタイミングで適切な情報を提供することで、商品やサービスに対する理解を深めてもらい、購入に導く。

Delight(満足させる)
既存の顧客に対して、継続的に支援を続けることでその満足度を高め、その人の友人や知人に自社の商品やサービスを推薦してもらえるようになる。

 上記の一連のプロセスを実行する上で必要な機能をワンストップで提供するのがハブスポットである。このためハブスポットにはMAとしての機能のほかに、営業案件や顧客とのやりとりを管理するSFA/CRMや、Webサイトやコンテンツを管理するCMSの機能も備えているので、追って解説したい。

MA市場でのハブスポット、マルケト、パードットの位置付け

 MA市場における主要プレーヤーの動向を振り返ると、2014年に「Marketo(マルケト)」を提供する米Marketo社が日本法人を設立すると、その翌年にはセールスフォース・ドットコムが「Pardot(パードット)」の国内販売を開始。これを好機ととらえた日本企業も競い合うようにMA製品を発表しており、フロムスクラッチの「B-Dash(ビーダッシュ)」などはその代表製品にあたる。

 前述の通り、ハブスポットはマーケティングとセールスのための統合プラットフォームであるが、MAとしても優れた製品である。その裏付けとして、ハブスポットは海外の有名ビジネスソフトウェア評価サイト「G2Crowd」において、マーケティングオートメーションの「リーダー」として位置付けられている。

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マーケティングオートメーション各製品の利用者によるレビューをもとに、「満足度」と「マーケットプレイス」の2軸で評価したマトリクス図。ハブスポットは、マルケトやパードットと並び、MAのリーダーとして位置付けられている
(出典:G2 Crowd Grid for Marketing Automation)


他社MAツールと比較したハブスポットの強みと弱み

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 ハブスポットは世界95カ国1万8000以上の企業に利用されており、これはマルケトやパードットの実に3倍以上にあたる。ただ、この点をのみを捉えてハブスポットがこれらより優れていると考えるのは早計で、その理由は価格体系の違いにある。

 マルケトやパードットは、最低料金プランが月額10万円前後から、標準プランが約20万円からに設定されているのに対し、ハブスポットは最低料金プランが月額3万円、標準プランが10万円からとなっている。

 それぞれのプランで利用できる機能が各社異なるため単純比較はできないが、ハブスポットはより小規模の企業でも利用しやすい価格体系となっているといえるだろう。ただし、ハブスポットがマルケトやパードットより常に安いというわけではなく、条件によっては利用料金がそれほど変わらない、あるいはハブスポットの方が高くなる場合もあるためご留意いただきたい。

 またマルケトやパードットは、見込み客の獲得から営業案件化までの管理を想定しており、営業案件の獲得から受注までの管理にはセールスフォース・ドットコムの「Sales Cloud」(1ユーザあたり月額9,000円から)などのSFA/CRMの利用が想定されている。

 一方、ハブスポットではSFA/CRMの機能が提供されており、無償で利用することができる。このため、SFA/CRMを未だ導入していない中堅中小企業においては、ハブスポットは高い効果を発揮するといえる。また、すでにSFA/CRMを導入している企業は、既存のSFA/CRMをハブスポットに置き換えることでコスト削減につながる可能性もあるだろう。

【次ページ】MA、SFA/CRM、CMS、ハブスポットの各基本機能

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