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- 2016/12/12 掲載
埼玉県のコワーキングスペース「7F(ナナエフ)」、都市型に負けない郊外型の強みとは
スタディスト アドバイザー、情報工場 メディア開発部プロデューサー、デフタ・キャピタル アクセラレーター 兼 横浜ジェネラルマネージャ。
2006年から日本最大料理レシピサイト「クックパッド」を運営するクックパッドにて、広告事業・マーケティング事業の創成期より参加、2009年の同社IPOにトップセールスにて貢献。大手食品・飲料メーカ、流通・商社、広告代理店を担当し、バリューチェーン全体を幅広くカバーした事業創造を行う。2012年より3人目の社員としてランサーズに参画し、ビジネス開発部部長として大手企業との事業提携・協業、広告企画の販売開始などを実行。その後、社長室広報チームリーダーにて、クラウドソーシング業界の普及啓もうに47都道府県フリーランス交流会の実施、中小企業庁主催の各県のセミナー登壇など、実績多数。
2015年1月デフタパートナーズのアクセラレーターとして、インキュベーション施設である横浜グローバルステーションの管理運営とベンチャー企業向けに育成プログラムを提供するなど、活動領域を拡げる。
2015年5月に54を創業。常時約30社のスタートアップ企業のアドバイザーとして事業戦略策定、BtoBアライアンス支援、広報部門立ち上げ等のコンサルティングを行う。
WordPressのイベント前に集まっていたのがコワーキングスペースだった
大宮駅東口徒歩1分。学生から社会人まで多くの人が集うコワーキングスペース「7F」。今回はこちらのコワーキングスペースや貸会議室、シェアオフィスを運営するコミュニティコム代表の星野邦敏さんに話を聞きました。──7Fはどういった経由で開設にいたったのでしょうか?
2012年の初頭は池袋や六本木で新しいオフィス物件を探す一方、コワーキングスペースの流れが来ているなと思いはじめていました。
というのも、WordPressのイベントが鹿児島や福岡で行われた場合、朝から開催されるイベントなので、前日入りします。すると全国の講師が、その地域のコワーキングスペースに集まっていたのです。地域の人が集まる場所や、全国から著名な人が来た時に集まる作業場所としてのコワーキングスペースが形作られていったように思います。
そんな時、ふと自分が生まれ育った大宮で、誰がビジネスをやっているのか、もしくは小さいころ参加していたお祭りを誰が運営しているのかを知らなかったことに気付いたんですよね。もし大宮でコワーキングスペースのような場所を作れば、自分がプレイヤーとして戻ってこれるなと思って、コワーキングスペースの「7F」を始めたのが2012年の12月でした。
最後まで池袋でやるか迷ったのですが、大宮が自分の地元だったのと、偶然このビルのオーナーの商店会長さんが僕たちの思いに賛同してくれて、そういったご縁もあって7Fの開設に至りました。
「郊外型」コワーキングスペースの特徴
──7Fの特徴はどういった点になりますか?星野氏:「郊外型」のコワーキングスペースであるという点が特徴ですね。コワーキングスペースは東京・大阪・福岡・名古屋以外の場所だと郊外という形になると思います。こうした郊外型のコワーキングスペースと都市型のコワーキングスペースに求められるものは違うと思います。
東京だと特定の分野での絞り込みが必要ですが、郊外ではそれができません。例えば東京では、クリエイターのためのコワーキングスペースとか、iPhoneアプリの開発者のためのコワーキングスペースといった展開が可能です。一方で、地方都市ではプレイヤーがそこまで多くないため、分野で絞るというのは難しいと思います。
そういう中で、都市型ではない、郊外型のコワーキングスペースとして、7Fはかなりの老舗になると思います。埼玉県で何か起業したい、創業したいとか、地域の活性化をしたいという思いを持った利用者さんが多く、そういう人たちと知り合いたければ、ここで知り合えるというのも特徴になると思います。
また、こうしたさまざまな出会いに恵まれて、採算が早くから採れていたのも特徴と言えるかもしれません。あとあまり色は出していないのですが、母体がITの会社なので、埼玉でITの仕事をしたい人が結構来ています。
──ITの仕事をするうえで、東京よりもよいということでしょうか?
星野氏:もちろん、ITの仕事は東京でしたほうがいいと思います(笑)。スピード感やお金の流れが違いますし、出会える人も多いです。僕らは戻ってきましたが、東京に行ったことがなければ、一度は経験するのもよいと思います。ベンチャー向けの投資を受けるには、埼玉には向いていないと思いますし。
それでも埼玉に縁やゆかりがあったり、投資を受けないフリーランスの方、そういう人たちは無理して東京に行く必要性はないと思います。
【次ページ】開設当時はイベントを毎日開催、少しずつ定着を図る
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