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- 2018/10/29 06:10 掲載
クロニンジャー博士の「パーソナリティ理論」とは?気質、性格でマネジメントを考える
1982年生まれ、東京大学工学部システム創成学科卒。製造業DX・人材ビジネス・IT開発・新規事業などの経験から、プロジェクト活動における「未知」という難しさを痛感。解決策を模索する中で、学生時代に学んだ設計学・サービス工学のプロジェクト活動への応用を着想した「プ譜(プロジェクト譜)」は、進行設計を計画書ではなく「譜面」として表現することで、管理に寄りすぎず、柔らかな進め方ができる手法として、静かながらも長年の支持を得ている。組織マネージャ、ITプロマネ、二児の父という三足のわらじが履ききれなくなって、2019年5月に独立。企業研修や実務支援に取り組む中で、どの業界、企業、人にも共通する悩みがあると理解し、何か一助になりたいと思いながらも試行錯誤を続けている。近年はプ譜を用いた壁打ちセッションを試行中。
パーソナリティ理論、TCI理論とは
この理論では、人のパーソナリティは「気質」=「Temperament」と「性格」=「Character」によって構成されており、合計7次元の人格モデルで分析ができる。
元々は鬱病などの治療目的で開発され、世界各国で実証、研究されているものである。日本においても妥当性、信頼性の高さが確かめられていて、企業向けにも提供されている。
「気質」「性格」による人格モデル
TCI理論では、人の行動は「気質」と「性格」によって引き起こされている。「気質」とは遺伝的に決まっていて、「性格」は人が成長するなかで形成される。よく「遺伝か環境か」なんて話があるが、この理論では、その両方が人格形成に影響している。「気質」は脳内伝達物質に紐づけて解き明かすことができる。
人の脳においては、ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンといった化学物質が分泌されることで、興奮したり、鎮静したり、という反応が起きている。これらの物質の受容体というものが脳の中にはあるのだが、TCI理論によれば、それぞれの物質に対する受容体の数が遺伝的に決まっている。
つまりアドレナリンの影響を受けてアクセルがかかりやすい人もいれば、ノルアドレナリンの影響を受けてブレーキがかかりやすい人もいる。
何かしらの物事が発生したときに、まず情動が発生する。そこで興奮したりしなかったり、というのは、人の理性でコントロールできるものではないのだ。
確かに、先天的に怖がりの人もいれば、喧嘩っ早い人もいる、そうした経験的事実と照らし合わせても違和感はない。
だがこの「気質」がそのままむき出しで発動してばかりでは、社会生活を送るのが難しくなる。これをカバーするのが「性格」、すなわち大脳新皮質の働きによるコントロールだ。
まず情動が起きて、次に大脳新皮質が行動を制御する。この「性格」は、思春期以降、さまざまな成功体験、失敗体験、葛藤を経ることで強化されていく。
ここで分かるように、「気質」は極めて物理的な話に還元されるが、「性格」は血流や血圧などの影響も受ける、ゆらぎのあるものだ。ストレスが高いときや飲酒中はこの「性格」の働きが弱まり、むき出しの「気質」が前面に出てしまう。
実際に、経時的にこの「気質」と「性格」を測定して比較したら、前者については一貫性が高いが、後者はその時の状況や調子によって変動するという。
【次ページ】気質と性格の分類
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