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- 2013/09/26 掲載
客が起こした炎上トラブルにどう対応する?被害企業でもさまざまな損失やリスク発生
連載:ソーシャルメディアの企業活用リスクマネジメント
akinice design 代表取締役
ソーシャルメディアコンサルタント/ソーシャルメディアのリスク対策からマーケティングの活用方法の提案。1981年生まれ。大阪府大阪市出身。愛知工業大学卒業後、通信会社にて約8年間、法人向けのソリューション営業を行い、2011年にソーシャルメディアコンサルタントとして独立。
facebook、Twitter、ブログなど、誰もが自分で情報発信をできる『ソーシャルメディア時代』。企業のソーシャルメディア戦略サポートで基本方針やガイドラインの策定、教育研修、炎上対策、運営などをトータル的にサポートする。
ホームページ: http://www.akinice.com
客による悪ふざけ投稿で企業に被害
その他にも、回転寿しのスシローでは、ある客が他の客も共有する醤油差しを口にくわえる写真を投稿した。外部からの通報があり、スシローではすぐに調査に乗り出したが、店を特定するまでには至らず、対象地域の店舗全店で消毒、入れ替えを行うことになった。

企業は、これらの行為のいわば被害者なのだが、批判の矛先が企業の管理体制に向くこともあり、ブランドイメージの毀損につながることになる。もちろん、陳列棚の消毒コストの負担、商品の廃棄も企業の損失であり、王将のように店側が閉店や休業などした場合には、その損害額は甚大なものになりうるだろう。
本連載ではこれまで、企業の炎上対策として、従業員への対応は、ガイドラインの策定と従業員教育が効果的であると解説してきた(第1回、前回)。企業に属する従業員の場合、企業と個人で労働契約が交わされているため、企業側が就業規則を定めたり、コンプライアンス教育をすることで一定の効果が見込まれる。
しかし、その対象が客となった場合、同様の対応ができない。企業にとってみれば客は、自社の商品やサービスを選んでくれる消費者であり、最も大切にするべき存在である。その最も大切にするべき存在である客に対して、企業が教育・指導するということはまず考えられない。
客の悪ふざけ投稿による炎上は、企業としては何としても避けたい事態ではあるが、自社の従業員に対する対策以上に難しい問題なのだ。こうした客の悪ふざけ投稿による炎上はどのように対策すればよいのだろうか。
【次ページ】客に悪ふざけで炎上させない3つの対策
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