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- 2014/06/26 掲載
ライフネット生命、良品計画、電通はどのように顧客を分析しているのか?
デジタルマーケティング事例
ライフネット生命保険:
部門ごとに分析担当者を置き、顧客の行動を一気通貫で分析
顧客のボリュームゾーンは、いわゆる子育て世代の20~30代の消費者で、全体の72%を占めており、40代までを含めれば、ほぼすべての顧客に相当するという。20~30代の顧客が占める割合は業界平均で約40%とのことで、同社は他の生命保険会社と比べて、若い顧客層に支えられている形だ。
「そもそも生命保険は、結婚や出産、住宅を買うなど、ライフステージが大きく変化する際に検討するもの。我々にとっての見込み顧客とは、今まさに保険を検討している人か、あるいは将来ニーズが顕在する人かの大きく2種類で、そのお客さまが現在、どちらのステータスにいらっしゃるのかを十分に見極めて、マーケティングや分析を行うことが重要だと考えている」(ライフネット生命保険 マーケティング部 部長代行 岩田慎一氏)
同社では、ユーザーがWebサイトにアクセスした以降のデータはすべて取得しており、また顧客アンケートや、コンタクトセンターでの顧客対応履歴などもすぐに入ってくるようになっているという。
「我が社にはデータ分析の担当者が部門ごとにいて、彼らが連動しながら分析を行っている。Webサイトのアクセスログだけでなく、テレビCMやWeb広告など他のチャネルから流入したデータも含めて、すべての顧客データに常にアクセスできる状態になっており、たとえばあるお客さまが今、どんなライフステージにいて保険を検討されているのか、サイト上でどんな情報を見て態度変容が起こり、お申し込みにつながったのか、あるいはコンタクトセンタにどんなお問い合わせをいただいたのかといったデータを、お客さまごとに一気通貫で見ることができるようになっている」(岩田氏)
また同社は、獲得したデータを多角的に見ることで仮説を立て、すぐに実行に移すことに重点を置いているという。
「PDCAサイクルでいえばDの部分、つまり素早く実行に移すことを最優先に考えている。インターネットで保険を販売している競合他社は7社もある。競争力=スピートと捉え、スピード感を持って顧客分析に取り組んでいる」(岩田氏)
一方で岩田氏は、「現在ではITツールが発達し、さまざまな分析ができるようになっているが、何でもかんでも分析し始めるとデータの海に溺れてしまい、この分析は何のためにやっているのかという状況に陥りがちになる」と指摘する。
「そこで我々は、やること、やらないことをはっきりと決め、やったほうがいいことはどんどん進め、効果に疑問があるものについてはA/Bテストをしたり、あるいは少量データの分析からスタートしたりするなどしている。また関係者を巻き込み、皆でデータを分析して仮説を立て、効果検証をやっていこうという意識の形成が一番重要だと考えている。担当者一人で抱えこむのではなく、色んな部署を巻き込んでいくことで、多角的な分析ができるのではないか」(岩田氏)。
良品計画:
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