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  • 2015/07/06

りそな銀行はなぜ経営破綻から「復活」できたのか

りそな銀行といえば、首都圏と関西を中心に592の有人店舗をもつ国内有力銀行の1つだ。かつて同行は、経営破綻の危機に瀕し、政府から総額2兆円もの予防的公的資金注入が行われた。しかし、その後一度も赤字に陥ることなく、この6月にはすべての借り入れ公的資金を繰り上げ完済した。なぜ同行が安定的な経営基盤の構築に成功したのか。それを支えたITとはどのようなものだったのか。りそな銀行 常務執行役員でオペレーション改革部担当 兼 システム部担当の白鳥哲也氏が語った。

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公的資金投入を契機に、背水の陣でオペレーション改革を断行

 現在、りそな銀行の総資産額は47兆円ほどで、貸し出しの約8割を個人・中小企業とし、リテールを中心としたビジネスを行っている。特徴的な点は、信託併営を継続している日本で唯一の銀行という点だ。首都圏と関西を中心に592の有人店舗を有し、ATMはりそなグループで4200台、「サークルK サンクス」に設置された装置が3800台ほどある。

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りそなシステムの概要
(出典:りそなホールディングス)


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 「富士通フォーラム2015」に登壇した白鳥氏は経営破綻に追い込まれた2003年当時を振り返り、「りそな銀行のオペレーション改革は、従来までの銀行の常識を捨てることから始まった。世間一般から見るとおかしなことが多くあったことに気づかされた」と語った。そもそも当時は2兆円近い公的資金を借り入れたことで、いかに堅実かつ効率的な経営をしていくかという喫緊の課題に迫られていた。

 「サービス業なのに、なぜ午後3時に店舗を締めてしまうのか?」「お客さまを立たせ、なぜ社員は座って平気でオペレーションしているのか?」──社外取締役からも「銀行の常識は世間の非常識」と責められるほど数多くの叱責を受けた。

 そこで同行では最初に「待ち時間ゼロ運動」と「平日5時まで営業」から着手。「待ち時間をゼロにすることは不可能だが、ゼロにする勢いがなければ改革はできない。そういう気持ちで始めた」という。

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新たな営業スタイルの確立
(出典:りそなホールディングス)


 そしてスローガンとして(お客さまが)「待たない」「(印鑑を)押さない」「(伝票を)書かない」という「3ない」を掲げた。従来は、伝票を記入して印鑑を押すことが業界では当たり前だったが、こういった慣習をやめて、プロセスを見直した。

 同時に裏の事務側では「ペーパレス」「キャッシュレス」「バックレス」という「3レス」を掲げた。白鳥氏は「銀行なのにキャッシュレスというのは不思議に思うかもしれない。これは社員が直接お金を扱わない仕組みにするということ。一方、バックレスは第一線の顧客応対の後ろの事務をやめるということだ。これが改革の契機になった」と説明する。

営業力の強化も実現、りそなが進めた具体的な次世代店舗とは

 同行の改革は、3つのステージで進められている。第1ステージでは、“3ない”で進化した次世代型店舗への変革だ。「預金や為替の事務から改革を始め、次世代店舗の改革によって、クイックナビ、連携データベース、コミュニケーション端末の導入、後方事務の集約などを進めた」。

【次ページ】りそなグループを支えるITシステムのコストを半減

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