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  • 2016/08/31

データサイエンティストの経験を活かしソフトバンクで実践したスキルセットの伸ばし方

連載:ソフトバンク人材開発の秘密 vol.11

ソフトバンク ICTイノベーション本部の中川 帝人氏は前職ではデータサイエンティストとしてデータ分析に携わり、現在はWatson事業推進室にて人工知能を活用した製品企画を担当している。中川氏は、社員同士で知識やノウハウをシェアして学び合うソフトバンクの人事施策「知恵マルシェ」を活用し、知識を広めるとともに、自身のスキルセットの向上をも行った。その過程と学びとは。

(聞き手/構成:編集部 佐藤友理)



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ソフトバンク
ICTイノベーション本部 Watson事業推進室 サービス企画部
中川 帝人氏

「知恵マルシェ」で社内ネットワーク構築

 中川氏は、現在人工知能を活用したソリューションの企画・開発に携わり、グローバルな視野で新しいビジネスの立ち上げを担当している。同氏は、前職のデータサイエンティストの経験を活かし、これまでに3回知恵マルシェを主催している。

「当時はソフトバンクに転職してまだ1ヵ月目で、周りはまだまだ知らない人ばかりでした。そんなときに、『知恵マルシェ』という仕組みがあるのを知りました。私はデータ分析を大学時代から専門としていて、非常に好きな分野です。それに、データ分析は、これからのビジネスに重要になってくる技術です。この技術に関する知識を広めるとともに、社内に部署を超えて話せる知り合いを作りたいと思いました」(中川氏)

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 そして中川氏は、第1回「データ分析」を主催する。このときは、データ分析というものが何かを知らない参加者にもよくわかるよう、概要を厚めに説明し、機械学習、データマイニング、ニューラルネットワークなどの技術を具体的に紹介した。

 第2回は「時系列データ分析」。データ分析手法の一つを取り上げて、実際のビジネスでどのように活用できるか、少し技術的に解説した。たとえば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットのPOSデータが手元にあれば、時系列データ分析で将来の需要予測を行える。これを元にすると、「勘」に頼らない精度の高い商品発注ができるいようになり、在庫を適正に管理できる。この回では、参加者から「こういう時系列データを持っているんですが、どう分析したらいいですか」と実務に即した質問を受けたという。

 第3回は「機械学習」。報道にもたびたび登場するようになった今まさに旬のテーマを取り上げ、この分野に詳しくない人でも理解しやすいよう、言葉の定義などにも配慮しつつできる限りわかりやすく説明したという。

「自分と違う人」に「伝える」訓練

 中川氏が以前働いていた会社では、技術者が非常に多かった。しかし、ソフトバンクには技術者ではない社員も多い。技術者とそうでない人々では、「データ分析」を理解するスピードに大きな違いがある。さまざまなバックグラウンドの社員が集まる知恵マルシェを主催するにあたって心がけたのは、「ベーシックな知識をわかりやすく届ける」ということだ。

 実際に参加したのは20代から50代までと幅広く、すでに話題のデータ分析技術を独学で学んでいた技術者もいれば、技術関連には関わっていない社員もいた。開催後のアンケートを見ると、「フルに頭を使い続けた」「超簡単だった」と感想は二極化した。

 専門家とそうでない人々に向かって同時に専門分野の話をすることは難しい。だが、話者としてその経験を積み、訓練することが重要だと中川氏は語る。

「自分と異なるバックグラウンドを持つ人と話すことは、すごく意味があると思っています。専門家同士で話をするのとはまったく違う方向から問いかけや提起が来て、それが次のブレークスルーにつながったりすることがあるからです。今、それぞれの分野で重鎮となられている方々も、様々なバックグラウンドを持つ人々を前に話をされると新たな気づきが得られるかもしれません」(中川氏)

【次ページ】データサイエンティストの未来を考える

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