ビジネス+IT

ビジネス課題別で探す

ITジャンル別で探す

会員限定

2017年10月02日

驚異!人工知能が「見ただけで」ゲームを作り上げた

人工知能(AI)の発展には目覚ましいものがあるが、米ジョージア工科大では人がゲームをプレイしているところを見ているだけでほぼ同じゲームを構築してしまう、という驚きのAI研究が行われている。AIが席巻する時代が来た時、人間に残された可能性とは何か。

執筆:米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

photo
(クリックで拡大)

左がオリジナルで、右がAIが作り出したゲーム

(出典:Georgia Tech


ゲーム攻略で目覚ましい成果をあげるAI

関連記事
 AIとゲーム、というと「AIによるゲーム攻略」がよく話題に上る。ディープラーニングにより、人間の思考に近い考え方ができるようになったAIは、1997年にIBMの「ディープ・ブルー」がチェスの世界チャンピオンだったカスパロフに勝利。2011年には同じくIBMの「ワトソン」が米ゲーム番組「ジェオパディ」でやはり人間の回答者に勝利した。

 将棋はチェスとは異なり、取った相手の駒を自軍用に使える、というルールがあるため、AIには非常にハードルが高い、と言われて来た。しかし2012年から日本ではAI対プロ棋士による電王戦が開催され、最初のうちはプロ棋士側が勝利することもあったが、2016年にはプロ棋士側が全敗、という結果に終わった。さらにグーグルの「AlphaGo」が、もっとも攻略困難とされていた囲碁においても世界トップのプロ棋士に勝利した。

 このようにゲームの攻略において人間に勝利し続けるAIだが、今度は「ゲーム・プログラミング」の分野でのAI導入が注目されている。米ジョージア工科大のチームによると「AIは見ているだけでゲームのプログラミングを完璧に真似することができる」という。

 同チームが発表した論文「Game Engine Learning from Video」によると、AIはモニターによりゲームプレイを眺めていただけ、コードやプログラミングへのアクセスは一切なし、という状態でほぼ同じゲームプログラムを作成することに成功した。

 ゲームは「スーパーマリオブラザーズ」と「メガ・マン(日本名:ロックマン)」で、同チームではオリジナルとAIが作り出したプログラムを比較した動画を公開している

米ジョージア工科大のAIは何がスゴイのか

photo
(クリックで拡大)

ジョージア工科大の論文


 AIによるゲームプログラムの再構築は、ゲーム攻略よりやや遅れて始まったが、これまでは「人がゲームをプレイするログをAIが学び、そこからゲームシステムを再構築する」という方法が一般的だった。

 しかし、今回のジョージア工科大のチームは「ピクセルをモニターするだけ」、つまりゲームがどのようにプレーされるのか、その目的は、などの情報を一切与えず、ただゲームの進行画面をモニターすることによりゲーム内容をAIが理解し、再構築できた、という点に意味がある。

 今回のエンジン・ラーニングに使用されたアルゴリズムはたったの2種類だ。まず1番目は非常にシンプルで、すべてのフレームをスキャンし、シークエンスに応じて「ゲームの目的は何か」を学ぶ、というもの。

 そして2番目はピクセルごとに次のシーンとの距離を測り、次のキャラクターや敵の行動を予測する、というアルゴリズムだ。AIが予測を行い、それを実際のビデオと比較し、異なる点について修正を行う。それを繰り返した結果、オリジナルとほぼ同じ動きをするシステムをAIが作り上げた。

【次ページ】人間の仕事を置き換えるのは「まだ先のこと」ではない

AI・人工知能・機械学習 ジャンルのセミナー

一覧へ

AI・人工知能・機械学習 ジャンルのトピックス

一覧へ

AI・人工知能・機械学習 ジャンルのIT導入支援情報

一覧へ

PR

注目のIT導入支援情報

一覧へ

注目のイベント・セミナー情報

一覧へ

イベント・セミナー情報の登録(無料)

記事アクセスランキング

イベント・セミナー情報アクセスランキング