- 会員限定
- 2015/01/14 掲載
健康志向イメージ刷新で売上復活 ホッピービバレッジ 石渡 美奈社長の組織風土改革
健康志向イメージ刷新で売上復活のホッピービバレッジ
清涼飲料水のホッピーを製造、販売するホッピービバレッジの石渡 美奈氏は、2010年に企業を引き継いだ3代目社長だ。
同氏は大学卒業後、日清製粉、広告代理店でのアルバイトを経て97年にホッピービバレッジに入社。低カロリー・低糖質・プリン体ゼロといった健康志向のイメージを前面に押し出し、これまでの「ダサい」「古臭い」というホッピーのイメージを刷新した。ネット販売やホッピーの広告を全面にまとったトラック「ホピトラ」などの施策も実施し、2002年に8億円だった同社の売上は、2011年に38億円まで伸びた。
自分に起きる現象から、学ぶべき意味を探り、その対処は間髪入れずに行ってきたという石渡氏の信念は「乗り越えられない課題は与えられない」というもの。
「経営者にとって、時間の流れは一般社員の3倍ぐらい早い。自分の対処が遅れると、会社は3倍も遅れてしまう。自分に解決できない問題があれば、躊躇せず周りに聞くことも大切。それでも失敗は避けられないが、逆に失敗がなければ修行にならない。経営者として重要な点は、大難を小難に変える努力だ。それを日頃から積み重ねていかないければならない」(石渡氏)
藤田 晋氏「恥をかいたり、バカにされるのを恐れるな」
「『自分の強みは?』と問われれば、精神的な強さ。これまで失敗してきた際に叩かれて、鍛えられたものだ。インターネットバブルの絶頂時には、先輩から『人生で挫折していない奴はダメだ』と言われたが、当時の自分は一気に駆け抜けられると考えていた。今となっては、先輩と同じように思うし、後輩にも同じことを言うだろう」(藤田氏)
「この経験から『株価が半分になったからどうなんだ?』と開き直れるようになった。やはりメンタルを鍛えられるのは、失敗したり、叩かれているとき。若い人が起業する際は何も失うものがない。本当は恥をかいたり、バカにされるのが嫌だと思っているだけ。それを恐れずに挑戦する人が、成長して先に進める。失敗力を身に着けるには、ある程度は失敗し経験を積むことや、リスクを恐れないことが大事。私自身も同じ経験を踏んで2、30代を過ごしてきた」(藤田氏)
【次ページ】石渡氏「失敗は『学びの場』として、許容範囲を担保する」
関連コンテンツ
PR
PR
PR