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- 2015/01/13 掲載
赤字で東証マザーズ上場のクラウドワークスCEO 吉田浩一郎氏が語る「働く人が主人公」
クラウド会計ソフトでシェアトップの「freee」
freee 代表取締役の佐々木 大輔氏は、学生時代からネットリサーチのベンチャーでインターンシップも経験し、大学卒業後に大手広告代理店へ入社。その後一転して投資ファンドへ転職。さらにベンチャーCFO、米グーグルを経て、2012年にfreeeを創業した。
華やかな経歴を持つ佐々木氏だが、自身は「多くの失敗を経験をしてきた」と語る。特にGoogle時代の経験が、新しいITを日本で展開する契機になったそうだ。
佐々木氏はつい最近の失敗談についても語った。自社サービスのfreeeを、会計の繁忙期である1~3月を過ぎた3月末頃にリリースしたことだ。本当は1月に出したかったが、議論に時間を費やし過ぎて間に合わなかった。もう1年先まで延ばすとビジネスでは大きな痛手になるため、泣く泣く時期を遅らせてリリースしたのだ。
佐々木氏は、この失敗から得られた教訓として「アウトプット思考」の重要性を以下のように語った。
「いろいろ考えるより、とにかくアウトプットしてみようということ。それで世の反応や結果を見ながらチューニングしていけばいいと思うようになった。上手く行こうが行かまいが、まず出してフィードバックして、そのうえで機能修正を繰り返していく。スタートアップでは速いスピード感で事業を進めていくことが必要」(佐々木氏)
赤字で東証マザーズに上場したクラウドワークス
クラウドワークス 代表取締役社長 兼 CEOの吉田 浩一郎氏は、ドリコムの執行役員として上場を経験した後に、アパレル事業を展開するために独立。そこでは市場規模が小さすぎて上手くいかず、最初の試練を受けた。ここで吉田氏が得られたのは「自分の器を知ること」だという。
「大きな失敗をして、ようやく自分の器の小ささに気がついた。これまで好きなことをやってきたなかで多くの挫折をしてきたが、なぜか経営だけは諦められなかった。ドリコム時代も『経営には向いていない』と役員を降ろされたが、もう1回チャレンジしたかった。社会の中で何か貢献できることがあるはずだと思えた。失敗しても最後まで諦めなかったことが本当にやりたいことだったと、失敗することで気づいた」(吉田氏)
また同氏は、クラウドワークス設立で学んだこととして「サラリーマン力の重要性」を挙げた。「投資家であるYJキャピタル 代表取締役 小澤 隆生氏や、サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田 晋氏のアドバイスを受けたところ、業績が伸びた。起業家は頑固で、とかく自分の考えで何でもやりたがるが、彼ら投資家を、自分の上司ぐらいに思ったほうがバランス的に丁度いい」(吉田氏)
【次ページ】起業家に必要な「胆力」と「慎重さ」とは?
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