「Amazonガチャ」は「Amazon」ブランドへのフリーライドを試みた
そもそも、「Amazonガチャ」を立ち上げたきっかけや動機は何だったのだろうか。筑波大学の学生によるベンチャー「BearTail」の代表取締役、黒崎 賢一氏は次のように語る。
「『Buypass』というサービスを運営しており、Amazonに対する自動注文のシステムを作ったので、これを利用し、会社のPRになるような新サービスを立ち上げられないか、という動機でした。新サービス自体で儲けようとは思っていなかったのです。そこで『Amazon』に、流行語でもあった『ガチャ』を付けて『Amazonガチャ』とし、インパクトを狙った、という感じです」
下世話な言い方をすれば、黒崎氏の狙いは、「Amazonのブランドネームにフリーライド(タダ乗り)して話題性を獲得すること」であったと言えそうだ。そして、後述するように、ブランドネームへの「(この意味での)フリーライド」自体は、必ずしも商標法によって禁止されていない、と考えられる。
商標権は「類似」を問題にする