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  • 2011/05/12 掲載

「チェックイン」、ネットと現実を結ぶ位置情報サービスに未来はあるか:○○はビジネスになるか(22)

Facebook、Google、ミクシィ、Grouponなども相次いで参入

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スマートフォンで位置情報を使う「チェックイン」型サービスが注目を集めている。この連載でも何度かご紹介してきた「Foursquare」をはじめ、日本でも「mixiチェックイン」や「はてなココ」などがサービスを開始している。位置情報を扱うサービスは、ネットとリアルのサービスを結びつけることを可能にするため、多様なビジネスへの展開を期待されている。そのため、チェックインサービスは1年ほど前から大きなブームとなったが、2つの課題がボトルネックになり、最近は米国でかげりが見えはじめているという。何が問題なのか、そしてそれをどのように解決しようしているのだろうか。

行宮翔太

行宮翔太

ローカルTV記者、全国紙記者を経て、ITやビジネス分野のライティングを手がける。NTTPCコミュニケーションズ運営時のCNET、(株)ガリレオの「Infostand」などで執筆。四半世紀以上前に数年間住んだインドが“IT先進国”になったことを、どうしても信じられない。

増加するチェックインサービス

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 チェックインとは、GPSなど位置情報機能を持ったスマートフォンで、いろいろな場所へ行って、その場所から投稿することを言う。米国では「Foursquare」「Gowalla」「Loopt」「BriteKite」などのベンチャーが、ユーザーのチェックインに対して“ご褒美”を与えるとともに、ソーシャルゲームの要素を組み合わせたサービスを展開して、急速にユーザーを獲得。GPS機能を備えたスマートフォンの普及と合わせて、広く注目されるようになった。

 さらに、これを追う格好で最近、Facebookの「Facebook Places」、Googleの「Google Latitude」など、大手インターネットサービス企業も次々にチェックインを取り入れたサービスを開始。日本でも、「mixiチェックイン」、「はてなココ」などが展開されている。

 こうしたサービスの多くは、地図機能に「Google Maps」を利用しているが、Yahoo!でも6月から日本で開始するコンテンツ連動型位置情報サービス「Yahoo!ロコ」でチェックインAPIを公開して、「Yahoo!地図」を用いた新しいアプリの開発を容易にするという。プラットフォームレベルの覇権争いも激化しているのだ。

 しかし、その一方で、米国ではチェックインサービスは既に過熱気味となっており、かげりも出ているという。象徴的なのが、チェックインで草分けである「Brightkite」の撤退だ。

 Brightkiteは2008年にサービスを開始した位置情報付きマイクロブログ(ツイッターのように短い言葉をつぶやくサービス)で、チェックインを最初に採用した老舗としても知られる。一時は500万を超えるユーザーを数えたとされるが、昨年末、突然チェックインサービスからの撤退を発表した。今後は、好調になってきたモバイルのグループメッセージング機能に集中していくと説明している。

 この方向転換の背景には、後発のFoursquareや他サービスとの競争の激化、資金面の問題なども指摘されている。それにしても、まだまだ有望なはずの位置情報サービスからの撤退は早急なように思われる。だが、実はチェックインサービスの利用者の動向はあまり芳しくないのだ。

【次ページ】2011年はチェックインが死んだ年

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