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  • 2016/06/16 掲載

みずほ銀行は「ビヘイビア・マーケティング」で顧客の行動変化を「事前に」察知する

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2004年4月にCRM推進チームを発足させたみずほ銀行は、その2年後、全顧客とのリレーションシップ構築を目指して組織を刷新。マーケティング活動の最適化、効率化を継続的に目指してきた。そして現在、同行ではEBM(Event Based Marketing)からBBM(Behavior Based Marketing)へと軸足を移し、顧客の行動変化を事前に捉えて、より顧客満足度の高い商品/サービスを提供することを目指しているという。

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みずほ銀行はオムニチャネル化を図り、
すべてのチャネルでの一貫した関係作りを目指している

CRM推進定義書で明確にしたCRM活動における4つの指針

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 みずほ銀行では、2006年のCRM推進チームの刷新時、自分たちの考えるCRM推進とは何かを明確にするために、11ページにわたる定義書を作成したという。

 その1ページ目に記載した内容とは、個人データベースの分析を通じて顧客ニーズを把握し、商品やサービスを、いつ、どのチャネルから提供するかというマーケティング活動の最適化、効率化を継続的に図り、顧客満足度ならびに将来収益の極大化を目指す、というものだ。

 「TERADATA UNIVERSE TOKYO 2016」で登壇した、みずほ銀行 ビジネス開発推進部 参事役の吉澤陽子氏は「CRM推進チームはその後、2回名称が変わり、2015年4月に今のビジネス開発推進部に入ることになりましたが、我々はずっとこの1ページめに書かれた内容を頭に置きながら、CRM活動に取り組んできました」と経緯を語る。

 この定義書に盛り込まれたCRM推進のキーワードは、大きく4つあるという。1つめがデータ分析を通じた顧客ニーズの把握、2つめがマーケティングのレベルアップ、3つめが収益の増強、そして4つめが顧客満足度の向上だ。

「現在の私たちの取り組みも、この4つの指針に基づいています。カスタマーオリエンテッドをベースに、EBM(Event Based Marketing)に加えてBBM(Behavior Based Marketing)も取り込み、収益増強のためにはお客さまとの接点を増やして、関係性を強化しています。そして顧客満足度を高めるためにオムニチャネル化を図り、すべてのチャネルでの一貫した関係作りを目指しています」

定量効果の測定だけでなく、定性効果も重視する

 2006年4月に組織が刷新された時のCRM推進チームの総勢は13名で、現在ではそれが総勢30名となった。平均して約3年で異動がある銀行という組織において、一部のメンバーは10年間異動がなく、この取り組みを続けてきたことでCRM推進チームは成長してきたという。

「スキルも、2006年当時は初心者から一般レベルぐらいでしたが、マーケティングを担当し、さらに外部協力会社の常駐SEの人たちとも協業することでスキルアップしていきました。データ分析やデータベースの知識がより高まり、ビジネス力もついてきたと思います」

 また、同行はCRM活動の中で「顧客の生の声」に耳を傾けることに注力しているという。これまで取り組んできたEBMは、発生したイベントから、いつ、だれに、何を、どこで、どうやって伝えるかの仮説を立てて、顧客にアプローチしていくマーケティング手法だが、これは文字通り、発生したイベントがアクションの源泉になっており、顧客との緊密なコミュニケーションを図ることができるものではない。

「私たちは、お客さまに、何をどんな言葉で伝えればいいのかということまで、とても大切にしてきました。なのでEBMでPDCAサイクルを回す時でも、通常なら定量効果の測定だけになりがちなところを、定性効果も非常に大切にして、お客さまの生の声に耳を傾けています」

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みずほ銀行
ビジネス開発推進部
参事役
吉澤 陽子 氏

【次ページ】顧客の声に耳を傾けるうえでもっとも重視したこととは

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