ご覧のように欧米勢が圧倒的に強いことが見て取れよう。また、世界規模でSPA型のビジネスモデルを構築した新興企業も目につく。
世界第1位のアパレル小売業は、米国のTJXカンパニーズである。米国での事業が中心で、日本には進出していないため、知らない人も多いだろう。有名ブランドの過剰在庫などを仕入れ、ディスカウントストアよりも大幅に値引き販売する「オフプライスストア」という業態が主力である。創業は1919年で、米国市場で強まる低価格志向を追い風に、ここ十年ほどで急成長した。
世界第2位はスペインのインディテックス。社名に聞き覚えがなくても、「ZARA(ザラ)」というショップ名なら、ご存じではないだろうか。SPAの欧州代表と呼べる企業で、1985年の設立。高感度のアパレルをリーズナブルな価格で提供、世界80カ国以上で店舗展開している。日本には1998年に上陸し、ファッションだけでなく、2013年にはインテリアショップ「ZARA HOME(ザラホーム)」も出店している。ほかには、マッシモ・ドゥッティ、ベルシュカ、オイショ、プル・アンド・ベアなどのブランドを展開している。
【次ページ】ユニクロは世界一になれるのか?