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- 2013/09/06 掲載
和歌山のリゾート施設をオフィスに!本気で地方移転を考えたクオリティの挑戦
ノークリサーチ連載:中堅・中小企業市場の解体新書
地元出身者が多数、入社したい企業でトップクラスを誇る
本社は今でも東京だが、営業職と本社スタッフの限られた人や部門のみを残し、それ以外の機能・人員のほとんどは南紀白浜に移転している。グループの代表の浦 聖治氏も、月の半分は白浜におり、自宅も白浜オフィスにほど近いところにあるという。
同社の和歌山移転は今から10年以上前、2002年に行われた。移転に際してはまず、東京にある必要性が薄いものから着手した。研究開発センターを皮切りに、ヘルプデスク、社内システム管理、製品出荷業務と、徐々に移転を進めていった。
移管以降は、社員のほとんどを和歌山で採用。東京採用で白浜勤務の社員は営業事務の女性1人のみだ。現在もグループ全体の社員は約120名だが、そのうち70名が白浜オフィスにいる状況である。
その後、保養施設として利用されていない状態であったのを、交渉の結果レンタルできることとなった。それが12年前で、当初10年間の約束で借りていたが、現在はその期間を過ぎて、新たに10年間の契約で更新した。敷地約1万8,500平米、建物は約1,900平米の広さを有する施設だが、月額のレンタル料は驚くほど格安なのだそうだ。
建物の中のオフィスルームには世界の地名入りのプレートが貼ってあり、すべて海にちなんだ世界の都市をアルファベットのAからZまでのイニシアルで命名してある。
たとえばグループ代表の社長室は、Bの「Boston」で、Aが社長室から直接出入りできる眺望がすばらしいテラス「Amalfi」である。そして本社入り口からすぐの受付のあるロビーがSで「Shirahama」という具合である。
すべての部屋がオーシャンビューという、抜群の眺望を誇る良好な労働環境だ。またソフトウェア開発を手がける関連会社のエスアールアイは全社員約70名のうち、8割以上が和歌山県内の出身者で占められる。彼らにとっては、生まれた時から慣れ親しんだ風景に囲まれリラックスできる労働環境でもある。地元の新卒者の勤めたい職場でも上位に位置しており、早くからインターンシップ制度を取り入れるなど、地元への定着が進んでいる。
【次ページ】なぜ和歌山へ移転したのか
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