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- 2014/01/27 掲載
サポート終了が迫るWindows XP 街中の自動販売機が直面するセキュリティ危機とは?
多くの企業がサポート終了前の対策に追われる
延命策には、互換性のあるWindows EmbeddedのPCを利用するもの、UTMやスイッチにより攻撃を監視遮断するものなど、各種のソリューションが用意されている。移行支援策には、ハードウェアやライセンスの費用負担を支払条件などに幅を持たせるパターンや移行キャンペーンなどがある。
こうした延命措置や移行支援の背景には、予算的問題のほか、業務アプリのメンテナンス(アップグレード)ができないなどの理由で、XPを使わざるを得ない企業の事情があるだろう。これは2年ほど前から指摘されていた問題だが、サポート終了期限まで3か月を切っても騒ぎになるほど、企業にとっては切実であり現実的な問題だ。
街中に存在するXPマシン、SNSで続々と報告も
XPサポート終了は企業に限らず、個人ユーザーにとっても気になる問題だ。みなさんは、駅の券売機、空港や公共施設の案内を行うデジタルサイネージが「ブルースクリーン」になっていたり、Windowsの起動画面になっているのを見たことはないだろうか。昨年、筆者はSNS上にて、とある投稿を目にした。デジタルサイネージを搭載した自動販売機の画面がWindows XPの起動画面になっているという写真付きの投稿だ。
このような投稿は、SNSなどでよく見かけるものだ。しかし筆者が気になったのは、その自動販売機が「最新式のサイネージとマーケティング機能を持っているもの」だったこと。セキュリティ関連に従事する者としては、看過できない点がいくつか見受けられるのだ。
まず1点目は、その自動販売機が、デジタルサイネージでもあるためネットワークに接続されていること。2点目に、カメラ内蔵で購入者や画面閲覧者の年齢(層)と性別を判別し、ターゲティング広告を表示したり、商品の位置を変更したり(この自動販売機は商品サンプルも選択ボタンも画面上に表示される)する機能があること。3点目は、駅に設置されることが多いこの会社の販売機はSuicaやPasmoに対応し、カードリーダーを内蔵していることだ。
【次ページ】筆者自らメーカーに問合せ実施、その結果は?
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